ミチロウさんの筆圧。
ミチロウさんと最期にお逢いしたのは、
昨年の橋の下世界音楽祭だった。
日も暮れた頃、
小さなテントの前で演奏する伊藤せい子さんを
見つめながら、親が子供を見るような笑顔で
いらっしゃったのが、印象的だった。
杖を支えに、じっと動かずに観ていたその姿は、
何やら、邪魔をしてはいけないムードがあって、
お声がけせずに、同じようにせい子さんを観ていた。
7月、むちゃくちゃ楽しみにしていた、
隠岐の島の海士フェスで、
再びライブを拝見する予定だった。
しかし、直前にワシが胸膜炎で緊急入院になったため、
その機会は、失われてしまった。
その海士フェスにワシはクラウドファンディングで協力してたので、
後日出演者全員のサイン入りTシャツが送られてきた。
ミチロウさん、すごい筆圧で書いてくれたのか、
マジックが、布を通して、反対側にまでしみていた。
7月は、まだこんなに筆圧があったんやなあ。
橋の下でのあのミチロウさんの姿と、
このTシャツ、それと昔のムジカでツーショットで
撮らして頂いた写真は、宝物やな。