夏型天使 Tent Tour 2026「ギャザー」@ロームシアター京都 ローム・スクエア特設テント劇場。
※ネタバレあります。
「初」を楽しみたい方は、
ブログ、読まない方がええかもです。
昨日は、雨の京都にテント劇団「夏型天使」の、
初ツアー「ギャザー」を観に行ってきた。
初めてのツアーと言っても、夏型天使は、
劇団どくんごが演出家のご逝去に伴い、
一旦解散して、結成し直した劇団なので、
見覚えのある役者さんもいらっしゃる。
あの、どくんごの、意味を考えなくていい目と耳で楽しむお芝居が、
ワシのような頭でっかちには、快感なので、
同じような快感が味わえるか、期待の中に不安も抱えながら、
雨の京都岡崎公園に向かう。
いつもは開演前に長い列ができてるのに、列が見えなかったので、
もう受付始まって、みんな入っちゃったのかな?と思って、入口に行くと、
「開場までしばらくお待ちください」と言われた。
時間を見ると開場まで、後5分くらい。
え、それで列ができてないって、
もしかしたら、ガラガラなんでは?と少し不安が、よぎる。




開場すると、なんのなんの!開演までに満席になった。
そうか、平日やもんな、出足遅かったんやね。
結果、前から二列目の見やすいところに座れて良かった!
どくんごと同じテントで、けっこう急な階段状なので、
後ろの方だと、高所恐怖症のワシには、むっちゃ落ち着かないんよね〜〜。
万が一、トイレに行きたいときも行きやすそうな席だ。
ダブルで安心。
開場から開演までは30分。
原田知世さんの音楽が流れてる。
長谷川一志さんとルイさんのご夫妻、
タコケンさん、渕上純子さん、知り合いもけっこういる。
なんだか、それだけでも、気持ちのいい夕方やなあ。

始まった!
どくんご時代と同じく、演奏から。
すごく上手くなってはる印象。
このざわざわと埃っぽい感じ、好きなんよなあ。
変わってないことへの嬉しさも感じつつ、期待にドキドキする。

そして、どくんごのときもやってた、
順番に一人ずつ叫び、他のみんなで、そのフレーズを復唱しながらポーズするやつ。
これって、アドリブなんだろうか?
脈絡もなく、どこに行くか分からないスリルのある展開が面白い。
これって、何かの演劇メソッドなんだろうか?
すぐに、そういう理屈を考えようとする自分を諌めながら観る。
ブルース・リーの声が聞こえる。「考えるな、感じろ」。



だんだん、このペースに慣れてきた。
というか、体が、このペースを思い出してきたみたいな感覚。
何も考えず、目の前にあるものを楽しむ。
ある意味「無」になってるような心地よさがある。
他のことを考える余裕もない。
目の前で次々に展開していく流れに乗っていくだけ。
しかし「無」になるということは、あれとの戦いも始まってしまう。
観てるうちに、現実と何かの区別がつかなくなっていく。
つまり、少し寝落ちしてしまう瞬間が何度かあった。
けど、寝落ちしたところで、意味についていく必要もないので、
それすら心地よく感じてしまう。
今、ワシの頭に残ってる「観たもの」は、現実に観たものと、
寝落ちして頭の中で妄想したものが混在してるかもしれない。
けど、それはそれで構わないと思う。
夏型天使もどくんご同様、見せ方の工夫が面白い。
あちこちに張り巡らされた舞台を変えていく仕掛け。
おお!それはそんなふうに使うのか。
お!影絵!でも、なんか普通の影絵とは違ってて、
観てると不思議な世界に引き込まれる。

お!出た!壁になってる布を取り払って、
テント外に駆け出して行く、どくんご譲りの展開。
けど、それ、少し早くないか?
どくんごのときは、けっこうクライマックスでやってたような。

おお!もう一度、布で、背景作って、目線を手前に戻すのか。
ほんま目まぐるしく、いろいろ考えるなあ。

もしかしたら、歌舞伎も初期は、
こういう舞台の工夫で人を惹きつけたんかもしれんな。
あかんあかん!また頭が動き出したぞ。







気がつくと、また演奏に戻っていた。
フィナーレのようだ。

つーことは、2時間経ってたの?
あっという間というか、なんというか、
時間の感覚さえ、吹っ飛んでしまったのか、
短く感じたのか、長く感じたのかも、よく分からなかった。
とにかく、ワシの好きなあの時間が戻ってきたのだ。
「夏型天使」は「どくんご」のDNAをしっかり受け継いでいた。
そのことをワシは、ただ喜べばいいのだろう。
どくんご同様、夏型天使も半年かけて、
鹿児島から北上して、北海道でUターンして、鹿児島に南下してゆく。
つまり、もう一度、近畿地方を通る。
その公演は、9月の25~27日の大阪の予定。
4ヶ月かけて、公演を重ねるので、
きっち違う面白さがあるはず。
初鰹と戻り鰹、それぞれを味わうように、
復路公演も楽しみにしている。
公演予定は、こちらから。
【おまけ】
帰り道、東山通りに出る途中の、閉店した喫茶店、
お店のだろうか、ご婦人がひとりでカウンターに座ってらっしゃった。

なんかホッパーの「ナイトホークス」みたいですごくかっこよかったので、
思わず、写真撮ってしまいました。
すみません!


