ル・コルビュジエがインドに残した偉大な弟子と都市。BBBムービー「ル・コルビュジエとドーシ インドのモダニズム」。
※ネタバレあります。
公式サイト
理系的なセンスも理解力も全くなく、
設計図とか見ても、チンプンカンプンなのだが、
昔から建築を観るのは好きで、
ル・コルビュジエは、好きな建築家なので、
彼が、インドに残した弟子と都市、
二つの大きな遺産のドキュメンタリーを2本、まとめて観て来た。

1本目に観たのは、弟子の方、バルクリシュナ・ドーシさんの
ドキュメンタリー「誓い 建築家B・V・ドーシ」。
設計者本人が、自分の作って来た建築を紹介するというスタイル、
むちゃくちゃ自慢になりそうな感じがするのだが、
バルクリシュナ・ドーシさんの謙虚で知的で、控え目なお人柄が立つからか、
あれだけの業績を持ちながら、そういう自慢臭が全くないことに驚いた。
そして、あれだけの階級社会なのに、
そのことを全く感じさせない、平等な姿勢が貫かれていることにも驚く。
ル・コルビュジエさんを師匠として、心から尊敬してるのに、
ただそのスタイルに追従するのではなく、
インド独自の伝統や精神に根差した建築を形にするのも素晴らしい。
師匠のスタイルだけでなく、その土地のことを熟知して、
その土地に合った、そこに住む人たちが使いやすいものを作る、という
精神までも、受け継いだ、本物の弟子やったんやろなあ、と思う。
だからこそ、バルクリシュナ・ドーシさん独自の建築に辿り着き、
建築界のノーベル賞と言われるプリツカー賞をインド人として初めて受賞するに至ったんだと思う。
そして、その師匠のル・コルビュジエさんのドキュメンタリー映画「ユートピアの力」。
すげえ!コルビュジエさん、インドで、こんなすごいことやってたんや!
全然知らなかった!
1947年、イギリスから独立したインドだけど、
宗教の問題で、インドとパキスタンに分かれる。
その中でパンジャーブ州は二つの国に分割され、州都ラホールは、
パキスタンの所属になったため、新たな州都が必要になる。
で、時の首相ネルーさんは、
コルビュジエさんにドーンと州都を全部、一から作ってくれと依頼する。
ワシ、都市って、地層のようにいろんな歴史が重なって出来上がっていくものだと思ってるので、
計画都市とか、あんまり好きじゃないんやけど、
このコルビュジエさんが作った「チャンディーガル(チャンディガール)」は、
そういうワシの思い込みを覆すような、すごい都市だった。
ちゃんと文化が積み重なっていくように、歴史を刻むように、計画されていて、
町が動き出すと、すぐに今までのインドの都市では生まれなかったような、
新しい文化が動く出した気がした。
当初、15万人で最終的には50万人を想定した大都市なのに、
建物の随所に、コルビュジエさんらしさが感じられる。
一体、人って、一生で、こんなすごいことができるもんなんやろか、と驚く。
将来の都市化を懸念して、町の外周16キロに亘る建築禁止地域の、
グリーンベルトを設定したのも、コルビュジエさん、すごいなあ。
結局、この暮らしやすい理想郷、やはり人気が集まって、
当初の計画の50万人を大きく超え、今や130万人超の大都市になって、
グリーンベルトも、虫食い状態になってるらしいけど、
この設定がなかったら、もっとすごいことになってたんかもしれん。
コルビュジエさん、ワシの思ってた数十倍すごい、
偉人と言っていいほどの大建築家やったんですね〜〜。
この映画観て、それが知れて、本当に良かったです。

