報告。おにぎり印プレゼンツ「大阪が、まだ知らない音」。石原岳&金城小町、大阪初ライブ。一日目@レインコート。

遅くなりましたが、先週金曜、十三レインコートで開催したおにぎり印プレゼンツ、
石原岳&金城小町のライブ、一日目のご報告です。

いやあ、ドキドキした。
このお二人、一緒にやるのが内地初、
ワシ自身も配信でしか観たことない。
それぞれのライブには何度か行ったことあるものの、
生で耳にしたことない音を主催するのは初めてだったので、
「どんなん?」って聞かれても、ちゃんと答えられない、って状況。
それだけでも、小心者のワシ、心臓バクバクやったんですが、
それを遥かに超える驚きの展開が待ってました。

当日、リハの時間に会場に向かうと、岳さんから
「岡山からのバス、一本乗り遅れたので、少し遅れる」との連絡。
ならば、と、まずは小町くんのリハ。

小町くん、酒飲みながら、ええ声響かせてくれます。
鈴木常吉さんの曲とかもやってくれて、リハ後の会話も楽しかった。
最近復帰したヨシムラタカシくんの現状とかも聞けて、嬉しかったりもした。
石原さんから「渋滞につかまった。もう少し遅れる」と連絡あって、
少し、不安が増す。
石原さん、エフェクターを駆使するので、準備に結構時間かかるはず。
けど、「まあなんとかなるやろ」って感じではありました。

なんとか石原さんもやってきて、準備開始。
開場時間過ぎても、やってたけど、開演には間に合いそう。
集客が少し不安だったんですが、
当日来たお客さんも多くて、
小町くんと共演経験もあるジョンソンtsuも来てくれて、
「これでワシのやること、ほぼ終了やな」思ってたんですわ。
ところが、、。
小町くんのパンクさはワシの想像を超えてました。

まずは、金城小町くん。
「さあ、聴いたことない人に小町くんの声聴かせられる!」とワクワクしたんですが、
小町くん、歌わない。
政治の話とか、延々とやってる。
「歌わないことも表現」みたいなこと言い出す。
そ〜かもしれんけど、それは知ってる人の前でやってくれよ!
と、徐々に不機嫌な顔になっていく、知人の顔を見ながら、
ハラハラするワシでした。

そのときのnabeさんのTweetが秀逸。

結局、そのまま岳さんにバトンタッチ。
一部はワシ史上、前代未聞の「演奏しないライブ」に。

岳さんは、ギターを素材にしてるけど、エフェクターを駆使して、
ギターとは思えない音を紡ぎ出す。
何度か観たことあるけど、
こんなじっくり観るのは初めてかもしれない。
理屈抜きに面白い。

音が突き刺さってくるようだ。
けど、その音の切っ先は、意外と丸くしなやかで、
ささくれだったりはしない。
気持ちよく着地してくれる。
ジョンソンtsu大喜び。
ジョンソンもすごいテクニック持ってるギタリストやし、
変態的な音楽、やってるし、やっぱり、こういう演奏、大好きなんやな〜。

ギターを両手で抱えて演奏する、シールドを舌に当てて、音色を変える。
もちろん、エフェクターは駆使しまくり。
あんだけたくさんのエフェクターの位置、よう間違えへんもんやな。

かと言って、変わった音の羅列ではない。
ちゃんと音楽としても、かっこいい。
なんとなくディストピアに咲く一輪の花って感じ。
音があてもなく浮遊している。

さて、それぞれの演奏が終わり、
いよいよ二人でのコーナー。
小町くんは歌うのだろうか、ってことが会場の焦点になり始めてる。
歌わないパフォーマンスも面白いけど、
やっぱり小町くんの歌をみんなに聴かせたい。
始まってすぐ、小町くんが岳さんに高江の話を振る。
石原さん、沖縄の高江に住んでて、
ヘリパット騒動に巻き込まれて、
いろいろ大変な目に遭ってるので、
ついついそれに応えてしまう。
小町くん、歌う気ないな(笑)

やっと音楽に舵を切る岳さん。
この日初めてレインコートの響いた歌は、
インストギタリスト、石原岳の唯一のボーカル曲「沖縄県東村高江の歌」でした。
話の流れからも、妥当ではあるけど。


横でニヤニヤしてる小町くん、
まだ声どころかギターの音も聴けてないぞ。

痺れを切らしたお客さんがワシの作ったフライヤーの文言を使って
「音楽が溢れ出す」って書いてある!と言ってくれる。
ああ、あのフライヤー、作ってて良かった!
そのタイミングでジョンソンtsuが「歌ってよ!聴きたいわ〜!」
ああ、ジョンソン、来てくれて嬉しい!
ワシも役割上、お願いしたが、
この二人に小町くんの心が動いたんやろな、思う。
「何歌おう」と小町くん言い出す。
またまたジョンソンがナイスタイミングで「アロマの加湿器!」とリクエスト。
ああ、ジョンソン、よう来てくれた!
ほんま助かった!!

歌い出すと、やっぱり凄い!
喋りより、全然説得力がある。
やっぱりあんたは歌で表現する人やぞ、小町くん!
喋りで表現するのも、ええけど、歌に負けんくらいの説得力、付けてくれ!(笑)
そして、その凄い歌を増幅する石原さんのギターがまた凄い。
洞窟のがらんどうで聴いてるような、
寂しいけど、奥行きのある音楽。
小町くん、立ち上がって歌い出す。
もう小町くん歌うモードにギアチェンジ。
これはきっと「歌いたくない」って小町くんの意思も超えてしまってるだろう。

ECDさんのカバーのラップ。
演出とか一切ない感じ。
本気の生のうねりを感じる。
演者もどこへ向かってるかわかってないかのような、
本能的な音楽だ。

小町くん、ギターもいい。
全然質の違う二人のギターの絡み合いが、面白い。
ギターだけ聴くと、小町くんがリズムキープするしっかり者で、
岳さんが好き放題やってるようにも思えるが、
実際は、小町くんの歌を岳さんがよう聴いて、
次々と違う味付けを企んでいるのだろう。

小町くん、立ち上がって歌い出した。
もう小町くんにも、小町くんの歌いたい本能は止められないのだろう。

結局3曲だけだったけど、金城小町の凄さを感じてもらえるライブになったと思う。
石原岳のソロと伴奏の違いと、それぞれの面白さも、
ワシは今までで一番受け取った。

歌うまでの焦らしプレイも、結果的には最後の爆発までの、
ええ導火線やったのかもしれない。
ホッとする気持ちと高揚する気持ちの中で、
ワシはそんなこと感じてた。

終わってから、しっかり叱るレインコートのこばやん、
それはそれでええ仕事やなあ。
お店を信用して来てくれるお客さんの気持ちにも応えるし、
演者にも「レインコートってこういう店なんや」ってことを
しっかり伝えてる。

小町くんと共演経験もあり、小町ファンでもあるらしいパンクスっぽい二人が、
「大人があんな怒られるの、初めて見た」ゆーてた。
この二人は、次の日のライブも来てくれた(笑)

その次の日のライブの始まる頃、こばやんからメッセージがあった。
「叱ったけど、あの二人のコンビはすごく良かった。またやりたい」
こばやん、かっこいいなあ。
次もやりたい、そのために、叱る、って気持ちもあったんやなあ。

いろいろあったけど、
めっちゃ記憶に残るライブになりました。
ジョンソンはじめ、モヤモヤさせてしまったお客さん、
岳さん、小町くん、こばやん、ありがとうございました!
そして、この話をワシに振ってくれて、フライヤーのデザインもしてくれた
沖縄の平井さんにも感謝感謝です。
これに懲りず、またおにぎり印、よろしくお願いします。

翌日のライブと二日合わせて、ひとつの作品のようでした。
その二日目ライブの様子はこちらで。

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