映画評論家という前に鑑賞者の鏡だと思いました。BBBムービー「佐藤忠男、映画の旅」。

公式サイト
映画観るのは好きなんやけど、
俳優さん個人や映画監督には、それほど興味なくて、
「この人が演出した映画、面白かったので、
次のために名前覚えておこう」という道標として、覚えておく程度。

なので、映画評論とかを読むことは、ほとんどない。
読むと、その人の意見に左右されちゃいそうな気がして、
観る前に読むことは皆無だし、
「わけわからんかったなあ」と思った時に、
理解するために少し読む程度なんで、
佐藤忠男さんも名前を存じ上げてる程度で、
どんな評論押されてる方かも、存じ上げなかった。

なので、前知識、ほぼゼロで、この映画を観た。

シンプルに面白かった。
まず根本にすごく深い映画への愛情がある。
だからこそ、いいと思った映画は褒めるし、
よくないと思った映画にも、真っ直ぐな言葉を忖度なしに、
ぶつける人なんやろなあ、と思った。
すごくストイックで、自分の映画の鑑賞方法に信念のある方なんだろう。
それも、根本で映画を愛してるので、
そこからはみ出すことを、したくない、
自分の気持ちに嘘をつきたくない、という気持ちからなんだろうな、と思った。

観客動員数とか、出演者の有名度とか、
自分の評価を上げるとか、賢そうに見せるとかではなく、
純粋に一鑑賞者として観て、感じたことを、
きちんと文章にする力を持った人なのだろう。

それだけに敵も多いだろうけど、
根っこにある映画への愛、残すべき映画とは何か、
という問いかけに打算がないので、
対立する意見の人も、否定は、できないのだろうな、と思った。

そういう姿勢は、おこがましいけど、
映画だけでなく、音楽や美術に対する時のワシの気持ち、
それについて書く時のワシの気持ちの、
根本にあるものと通じている気がするので、
なんか勝手に勇気づけられたような気がした。

ワシの場合、小心者なので、まっすぐ書ききれない時もあるけどね。

ある意味、映画に限らず、作品の鑑賞者としての鏡やと思う。

「面白い」と思ったアジア映画を積極的に紹介して行く行動力もすごい。
評論家と言うと、自分は傷つかない上の方から、
口だけで好きなことを言う人を想像してしまうけど、
佐藤さんは、実際に動いて、いい映画を人に広めようとする。
それも、根底に映画愛がないと、できないことやろなあ。

佐藤さんが上げてた、小津安二郎さんの「東京物語」に
比肩するというインド映画「魔法使いのおじいさん」、
猛烈に観てみたいです。
「魔法使いのおじいさん」、邦題も佐藤さんが付けられたそうです。

実際にお会いすると、いろいろ怒られそうな気がしますが(笑)

Follow me!

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

CAPTCHA