「密やかな美 小村雪岱のすべて」@あべのハルカス美術館。

先日、あべのハルカス美術館で開催中の、
密やかな美 小村雪岱のすべて」、行ってきた。

小村雪岱さん、何枚か観たことあって、
「端正な線と余白の美しい絵やなあ」思ってたんやけど、
そんなに詳しくは知らなかったので、
すごく勉強になったし、
画風と活躍の場の広さに驚いた。

掛け軸など、江戸時代までの画家の活躍フィールドはもちろん、
本の装丁、チラシ、舞台美術、映画美術、
その辺の関係からか、着物のデザインまで、
むちゃくちゃ幅広く活躍してはった。

本の装丁は、ほとんど絵を描いてないものもあって、
画家というだけでなく、デザイナー・アート・ディレクターとして、
仕事に関わることもあったんやな〜、思った。

そのフィードバックか、普通に絵を描いてても、
テキスタイルデザイナーかと、思うくらい、
デザインセンスがあったり、色が新鮮やったり。
1940年に亡くなった人やけど、むちゃくちゃ今っぽい。
今のアート関連を職業とする人の先駆けのような人やったんやなあ。

絵で言うと、ワシは建物の直線が良かった。
幾何学的やのに、人間味のある、なにか体温を感じる美しさを感じた。
なんとなく、川瀬巴水さんにも通じるところがあるなあ。
ほぼ同世代の人で、お二人とも、鏑木清方さんに師事してたらしいので、
交流があったのかもしれんな。

美女二人を寒山拾得に見立てたり、という発想も、
前時代の絵の考え方に縛られてなくて、おもろいなあ。
いろんな面で、近代的で、今につながる人やったんやと思う。
その女性の描き方は、よく言われるように、鈴木晴信さんを思い出させた。

資生堂にいてはって「花椿」の創刊号の装丁や挿絵をやってはったってことや、
溝口健二さんの映画美術もやってはったってことで、
ワシの仕事や、興味のあるとこにいてはる気がして、
さらに好きになった。
後期、かなり入れ替えあるみたいなんで、また行こうかな。

上の写真2枚は、舞台美術館系のデッサンらしいんやけど、
もう完全に一つの作品!
下の作品は、小村雪岱さんの絵を使った舞台写真。

今回一番気に入ったのは、この絵。

邦枝完二さんの新聞小説「おせん」の挿絵らしいんやけど、
人を細かく描かず、たくさんの傘で、人を感じさせるセンスが、
ほんま江戸時代にはなかったもんやと思う。
新聞小説の挿絵やから、白黒は当然なんやけど、
その緻密な線とか白黒ゆえの美しさとか、
ビアズリーを思わせるような作品やなあ、思いました。

ポスターにもなってる畳の上にポツンと三味線と鼓の置いてある絵は、
2014年の春一番ポスターを思い出したりもしましたよ。

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