「太古からの声ー島・大地・巡礼」サウヤーリ・里アンナ・YUINO@島之内教会。
月曜日はミナミのど真ん中にある島之内教会へ。
「島之内」って江戸時代からの古い地名で、
昔は東西は、東横堀から西横堀まで、
南北は、長堀から道頓堀までを指したらしいけど、
今は、堺筋より東の小さな地域のみに残ってる地名だと思ってたので、
ここにその地名があることに少しビックリした。
それだけ、この教会が古いということなのだろう。




調べると、古くは明治15年に建てられ、いろいろな変遷を辿りながら、
今も、この繁華街のど真ん中に残っているようだ。
こんなミナミのど真ん中にこんなええ感じの建物があるって、
ことにも驚いた。
という話をFacebookにしたら、
たくさんの人からコメントいただいた。
ワシが知らんかっただけで、有名な教会やったんやね。
って同じ話をThreadsにも載せたら、
知らん人からの、マウンティングコメントがむっちゃたくさん来た。
なんで、会うたこともない人が、この教会、昔から知ってるとか、
前に何々のライブで行ったとか、そんなことを知らんとあかんのやろ。
そら、こういうイベントやるとこやから、
昔からやってたかもしれんし、
古い建物やから、前から知ってる人も多いやろうけど、
わざわざ、それを知らん人に言うのって何なんやろ?
「このルートなら安く借りられる」とかのレア情報なら、
少しは興味あるけどさあ。
ちょっとウンザリして、Threadsの記事は消した。
で、ライブです。
まずは、YUINOさん。
後ろから登場し、前にまでゆっくり歩いて、
言葉もなく、スッと立って、ア・カペラで、
「アメージング・グレース」を歌い始める。
柔らかく、遠く伸びる声、不思議な節回し、
少し沖縄が混じってるけど、なんかそれだけではない。
あとでMCで聴くと、この歌を、ウチナーグチで歌ってらしたらしい。

ウクレレが入る。どこからか波の音が聴こえる。
やさしく穏やかな世界。
ゴーガンが描いた楽園に、音をつけると、
こんな風になるのではないか、と思った。
18歳から歌いながら、世界を回ってるらしい。
今で7年間。
女性にしたら、それほど高くなく、少しウィスパー成分のあるような
柔らかい、存在感のある声が、
教会の高い天井に響き、体を包む。
気持ちのいい時間だ。

次はペルーアマゾンのシャーマンから教わったという歌。
えー!アマゾンって、こんな繊細で美しい曲なの?
どっちかと言うと、グレゴリオ聖歌のよう。
途中からのリズムはペルーっぽい気もするけど、
それでも切なさは感じる。

ラストの歌、一段と世界が広がった。
「人生の旅」。
歌詞もほんまに体験したこと、思ってることが、
素直に言葉になってるのだろう。
奄美の里アンナさん。
里さんという苗字ですでに嬉しい!
ワシの大尊敬する奄美の伝説の竪琴弾き、
里国隆さんとなんらかのご縁が!
まあ、奄美には多い苗字らしいけど。
一曲目の歌詞説明「きゅうのほこらしゃ、、」、
Colloidの「夜の舟」と同じ歌詞!元歌?
メロディは全然違いましたけど。
Colloid、この歌詞から発展させてるんかなあ。
里アンナさんのは奄美らしい、
裏声と表声の行ったり来たりする、
彼方まで届くア・カペラ。

三線持ち出して、「糸繰節」!
この曲を週に2度聴くとは!
声の伸びが、すごい!
「ヨイスラ」は、一番奄美らしい基本の曲らしい奄美の子守唄。
やばい!気持ち良すぎ!寝てまいそう!いや、寝てしもた。

おお!ゆったりしたリズムの曲が続いたので、
そーゆー感じの方かと思ってたら、
いいなり「ワイド節」!
出た!奄美出身の観客さんが出てきて踊る。

最後は「六調」正しい奄美の宴席になりましたわ〜!
トリは台湾パイワン族のサウヤーリさん。
後ろから、いきなり叫びが聞こえてビックリ。
歌いながら登場された。
この天井の高い教会の一番上の窓が割れそうなくらい、
力強い声だ。
ご本人は、スラッと背が高く、かっこええ。

やはり沖縄とも奄美とも違う、独特の節回し。
長く伸ばす声は、美しいんやけど、
その中に、何か悲しみを湛えているような、
深みのある声だ。

お!二弦の見たことない楽器出てきたぞ。
これはチラシにあった月琴(ユエチン)か。
ストラップも両肩にかけた。
あんなストラップも初めて見る。
音も面白い。シタール的な音の揺れがある。

この曲はカラオケと一緒にやられた。
リズムが激しくて、むっちゃおもろい曲。
絶対踊れるなあ。
パーカッションは、バリとかジャワとかと、
繋がってる気がする。
やはり海を通じて、いろんな文化が、
行き交っていたんやろなあ。
けど、伝統をそのままやるのではなく、
クラブミュージックとしても、絶対受けそうなくらい、
現代風の味付けがされている。
かと言って、古くからの伝統への敬意も、
きちんと音楽の中に流れている。
本当に素晴らしいなあ、羨ましいなあ、と思う。
たぶん、ほとんどの歌詞は、
母語で歌われているのだろう。
賑やかな曲でも、彼女の音楽は、
どこかに悲しさがある気がする。
そして、その悲しみをさらに乗り越えて、強い。
ラストのギターの弾き語りは、
その強さですら抑えきれない悲しみが、
溢れ出て、山々にこだましてるようだった。
本当に美しかった。
アンコールは、3人で奄美の「オボクイ」。
朝崎郁恵さんで聞いたことあるなー。
サウヤーリさんの声、ほんますごいなあ。
ほんまに、山の頂から、谷を越えて、
次の峰のどこかにいる誰かに歌ってるように、
響き渡るのだった。

最後はサウヤーリさんの曲を3人で。
なんかフェラ・クティのバネのような、
鋼のグルーヴがある。
ダンサブルなとこも、フェラ・クティっぽい。

いやあ!スッカリ、サウヤーサンに奪われてしまった。
YUINOさんと里アンナさんも素晴らしかったんやけど、
終わったら、頭の中は、サウヤーリさんで一杯になってしまっていた。
どんどん容量が少なくなってる頭なので、
新しいのが入ってきて、古いのが、いてられなくなっただけかもしれんけど。
もう音楽でフラフラになって、知り合いの方にご挨拶して、教会を出る。
「たぶん、ここってアガッタに近いはずやな。
ここまで来て、寄らんのも気持ち悪いな」と歩くと、
ほんまに100メートルないくらいやった。
串カツ盛り合わせと、酎ハイ、それとアンちゃんとのお喋り、
やはり音楽にガツンとやられてたようで、
酔いの回りが早い。
けど、まっすぐ帰るより、
ここで少し頭を落ち着けて帰ってよかったと思う。
それくらい、刺激的な音楽体験やった。
なんだか、なんもかも、ええ感じで、この日は終わったのであった。
友だちに、今回のイベントに関するサウヤーリさんのインタビュー記事、
教えてもらいました。
ルーツを大切にする心を知って」、台湾原住民シンガーのサウヤーリさんが大阪でパフォーマンス
若いのに、しっかりしてはるわ〜〜!
ほんま一発でファンになりましたわ。

