芸術の秋「大阪編」①「trioパリ・東京・大阪モダンアートコレクション」@中之島美術館。

しばらく時間、空いたけど、神戸、京都に続いて、
秋の芸術巡り、大阪編です。
先週金曜、大阪市内の気になってた展覧会、
いろいろ回って来ました。

まずは、中之島美術館で開催中の「trioパリ・東京・大阪モダンアートコレクション」。

パリ、東京、大阪という三都市の美術館の名品を、
テーマに沿って、並べるという展覧会。

まずは大阪中之島美術館、佐伯祐三さんの「郵便配達夫」、
パリ市立近代美術館、ロベール・ドローネーさんの「鏡台の前の裸婦(読書する女性)」、
東京国立近代美術館、安井曽太郎さんの「金蓉」、
「椅子に腰掛ける人物」という括りなのかな?
なんとなく、まあまあ面白そうな気はする。

けど、観てるうちに、三つをセットにする意味、あるんやろか?
と思い始める。
そりゃ、三つの大きな美術館の選りすぐりの作品やから、
ええのんも多いし、有名作品もあるんやけど、
テーマの括りが、無理矢理っぽいなあ、ってのもあって、
「この3つを並べることで、何を言おうとしてるのか?」
ってのが、全然見えてこなかった。
各都市や美術館の特徴が見えてくる気もしなかったし、
別に全部が「ご当地作家」の作品って、訳でもないので、
途中からは、ほぼテーマを気にせず、
気に入った作品を観ることにした。
(写真内説明、敬称略)

作者の名前、忘れたけど、めっちゃパリっぽい、思った。
子どもの表情が面白かった。

松本竣介「並木道」。
松本竣介さんは好きな画家。
この絵も内面が染み出して来てるみたいで好き。
北脇昇「空港」。
パッと観たときは「なんや?」思ったけど、
タイトル見て、なるほど!
1937年の作品らしい。
戦前にこれかあ。
かっこええなあ。
ヴィクトル・ブローネル「ペレル通り2番地2の出会い」。
ルソーぽい感じで、ワシの好きな色使い。
ルネ・マグリット「レディ・メイドの花束」。
やっぱりマグリットは好きやなあ。
有元利夫「室内楽」。
日本人画家とは思わなかった。
なんかフレスコ画みたいな汚しの入った感じがええなあ。
ジョルジョ・デ・キリコ「慰めのアンティゴネ」。
こないだ神戸で観たデ・キリコ展の全作品より、
こっちの方が、ワシにとってのデ・キリコかも。
藤田嗣治(レオナール・フジタ)「少女」。
さすがっす!
藤田嗣治(レオナール・フジタ)「五人の裸婦」。
ヨーロッパの画家も描かないほど、ここまで白く描くのは、
西洋人へのコンプレックスかもしれんなあ。

3つ並べることの意味をあまり感じなかったのだけど、
この3つは、ええなあ!思った。

モディリアニさん、マティスさんという巨匠に挟まれてるけど、
ワシは萬鉄五郎さんの「裸体美人」が飛び抜けて、力強いと思った。
この絵、ずっと観たかったやつ!
展示されてると知らんかったので、嬉しくなったのもあるかもやけど。

パウル・クレー「黄色の中に思考」。
クレーの作品って、無作為に見えて、
すごく隙がないんよなあ。
カレル・アペル「村の上の動物たち」。
ああ、これ、理屈抜きに好き。
東雲青児「サルタルバンク」。
1926年で、このデザイン性って、すごいなあ。
戦争が、いかに美術の進歩をぶち壊したか、
わかる気がする。
これも萬鉄五郎「もたれて立つ人」。

萬鉄五郎、いいなあ!
「裸体美人」とは色使いもタッチも全然違うけど、
やはりむちゃくちゃ力強い。

草間彌生「No.H.Red」。

草間彌生さん、よ〜わからんと思ってるとこもあるんやけど、
数多い作品の中から、この作品が目に飛び込んで来た。
やっぱり、こんな素人にもわかる強さのある人なんやな。

グッズコーナーも充実してた。
けど、これ、作品(台紙に描かれた絵)にちなんだグッズかもしれんけど、
パッケージから出して使うとなると、ただの輪ゴムやんなあ。
で、この値段かよ、と思わんこともない。

横山大観ソックス。ちょっと買いかけたけど、
履いてるときの自分を想像して、
なんか分からんけど恥ずかしくなってやめた。

買ったのは、一番「TRIO」を感じた横たわった女性の箸置き。
やっぱり萬鉄五郎さん、ワシ好きやなあ。
今回の一番の収穫は萬鉄五郎さんに尽きる。

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