一人一人が、自分の心の傷にどう向き合うか、ということ。BBBムービー「その街のこども 劇場版」。
15年前、阪神・淡路大震災の15年目に作られたドラマの劇場版のリバイバル上映。
観にいったその日に、テレビドラマ版、
再放送されてたことに後で気づいた。
ちょっと口惜しかった。
まあ、劇場版の方が長いので、ええか。

すごく細やかで丁寧なドラマやった。
実際に震災を体験した二人が主人公なので、
彼らの生の人生も染み出してるように思える、
リアルな演技だった。
あれほど大きな出来事だ。
それが、どう一人一人の心の中で、消化されていくかは、
きっと差があるのだろう。
その違いを認識しながら、自分の気持ちを、
お互いの気持ちを、見つめ、大切にする。
少しずつ、そこに近づいていく二人の関係が、
実に、リアルで、切ない。
向き合いたい、向き合わなくちゃいけない、
だけど、まだ向き合いたくない。
ちゃんと向き合うには、
覚悟や心の準備がそうとう、必要なのだろう。
30年経った今でも、向き合えてない人もいるのかもしれないし、
一生、向き合えない人もいるのかもしれない。
「そういう人もいる」と認識しながら、
生きていこうと思う。
この震災だけでなく、すべての災害にも通じる映画やなあ。
観てよかった。