自分の頭の中を可視化する能力。BBBムービー「映画を愛する君へ」。
映画愛に溢れた、愛おしいような映画であることは、
間違いないと思う。

古今東西の名画や、アルノー・デプレシャン監督自身の過去や、現在を、
ドラマ、ドキュメンタリー交えて、描く。
自分の記念碑的映画がなぜこんなにも自分を惹きつけるか、を解説しつつ、
監督の映画への愛を語り、
監督にとっての映画の秘密を解き明かそうとする試み、なんかな?
人の頭の中、覗いてるみたいで、ちょっとおもろいんやけど、
人の頭の中だけに、理屈やら情動やらが絡まってて、
何を言いたいのか、よくわからんっちゃ、わからん映画でもあった。
そら自分の頭の中すら、分からんのに、
人の頭の中がわかるわけないか。
で、誰の頭の中でも、そうやと思うんやけど、
現在進行形なので、やっぱり絶対的な結論は出ない。
出ないわな〜。
けど、自分の頭の中を可視化できるってのは、すごいよなー。
それは、やはり「映画監督」って職業の人の持つ、
才能なんかもしれんな。
ワシの頭の中なんて、どうやって映像にしたらええのか、
見当も付かんしなあ。
「映画は、現実を映し出し、輝かせる」
が、とりあえずの結論、かな?
結論言っちゃうと、なんか身も蓋も無い、当たり前のことなんやけど、
やっぱりその結論より、
監督の映画に向ける眼差しの温かさの方が、
この映画の大事なところ、って気がする。
瞬間、カタカナで「シネヌーヴォー」と出てくるけど、
あれって大阪の?
じゃないよな。
あんなカタカナの看板の映画館が、フランスにあるんかな?
とにかく、「映画館で映画を観る」という、
100年前から行われてることが、
今でもすごく魅力的なことなのだ、
と再認識させてくれる映画だったと思う。