江戸落語の登場人物が、今の時代を生きる、みたいな映画でした。BBBムービー「みんな笑え」。
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主人公はじめ、ワシの好きなダメで不器用な人がわんさか出てて、
それなりに必死に生きてるんやけど、
もどかしくて、じれったくて、
ほんま映画の中に入って、背中叩きたくなるくらい。
その不器用なまっすぐさが、観てて、クスッと笑えてしまう。
けど、落語の登場人物って、実際こんな情けない人ばっかりで、
笑い話にせんと、辛くてやりどころがないから、
落語って形になってるんかもしれん、
と、ちょっと思いました。
そういう意味では、この映画自体が、
「リアル落語」なんかもしれんなあ。

渡辺哲さんの、もう典型的な「耄碌じじい」(死語?)が、
ほんまに良かった。
見栄っ張りで、頑固で、どうしようもなく面倒なんやけど、
なんか、どこか、かわいらしくて、ほっとけない気持ちになる。
ああ、ワシ、やっぱり、じじい好きなんやな。
まあ、一緒に暮らしてたら、たまらんくらい、厄介なんやろうけど。
最後「抜けすずめ」は、好きなネタなんで、ちょい嬉しかったし、
二つのステージの行ったり来たりも面白かったけど、
予想以上にストン!唐突な終わり方で、
あ!ここで終わるの?
アレは解決したかもやけど、アレとかアレとかは、そのままなの?
アレも謎解きなしなん?
アレってアレのための前提ってだけやったん?と、少しモヤっとした。
カッコイイ終わり方ではあるんやけどね〜〜。
まあ、ええっちゃええんかもしれんけど、
全体的に好きなトーンやっただけに、
少し残念な気持ちの残る映画ではありました。