これが初脚本&初監督作品?と驚くよう練られた映画でした。BBBムービー「憧れdoll」。
公式サイト
え?この映画って、サイコスリラーやったん?
確かに、サイコな感じも、スリラーなとこもあったけど、
心理描写が巧みなので、そっちに気持ちが集中して、
サイコスリラーと思う暇なく観てました。

「誰かになりたい」という憧れは、誰もが抱くものでは、あるのだろう。
それは、承認欲求の歪んだ形なのかもしれない。
度を過ぎてしまえば。
主人公二人の過去も含めて、
似たような出来事が、複雑に絡んでいるのだけど、
最後には一本の糸のように、きれいに繋がっていく。
ようできた脚本やなあ、と思った。
聞けば、主役の「みやび」さん、初の脚本・監督作品らしい。
それは、ちょっと驚きやな〜〜。
ほんまによう考えられた映画やと思います。
役者のポーズや、音楽、間など、
「ちょっとトゥーマッチちゃうかな?」と思うところもあったけど、
一作目なら、いろいろほとばしってたんやろな、で、済むレベルのもので、
全体としては、すごく面白い映画ではあった。
二時間少し、退屈することは、ほぼなかった。
「結局、あの子は、あの気持ちのまま終わり?」ってのが、
ちょっと悲しい気持ちになったけど、
茜は、自分が逃げ出したことに、
これからは真摯に向き合って、
ああいう子を、もう作らないために歩き出したんやな、
と思える終わり方をしてるので、
少し希望が持てて、ホッとした。
なかなか観応えある映画やったので、
みやびさんの次回作にも期待したいです。
【追記】
友だちの指摘で気づいたのですが、
このポスター、モチーフがクリムトの「接吻」なんですね。

ワシ、この時、たまたま、この絵をモチーフにした服、
着て行ってました。

大はしゃぎしてる、アホなファンに思われたんちゃうやろか。
誰も、気にしてないか。
あと、やはり友だちに、この映画、
スタッフ、たった四人で撮影したと聞き、ビックリ!
そうとは思えない丁寧で美しい絵の仕上がりやった。
光の具合とかも、ほんまきちんとコントロールされてたし。
どんどん、すごい人が出てくるなあ。