偏屈ジジイが偏屈の鎧を脱ぐ。(年下やけど)BBBムービー「マルティネス」。

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メキシコって、なんとなく明るく能天気なイメージやけど、
こんなこじれた、大人な映画を作れる国やったんや。

やっと階下の部屋の騒音から解放されたのに、
じいさんが、自分でテレビつけて騒音の中で眠るシーンとか、
ほんま、人間らしくて、すごく好きやなあ。

孤独に慣れて、孤独のままに死ぬことに、
なんの躊躇いもなかった偏屈ジジイが、
同じように孤独のまま亡くなった女性のことに興味を持ち、
周りの人への感情も、変わっていくところが、
緩やかに丁寧に描かれてて、
基本、中年以上のオッサン、オバハンしか出てこない映画やのに、
どの登場人物も、いじらしく、愛おしく思えてしまった。
特に、大阪にも、おりそうな困ったおばはん、コンチタが、
「ほんまは寂しいんやろなあ」思ったら、たまらなくなるのが、
自分でも、奇妙だった。

自分の中にさえ、あることに気づかなかった孤独を発見して、
パブロやコンチタにも、同じように孤独があることに気づき、
優しくなっていく。
なにかずっと、鎧のように自分を覆っていたものが、
次第に薄れていき、
隙間から本来のマルティネスが、
少しずつこぼれ出すような流れが、
ほんまに愛おしい。

ラストのパブロを訪ねるシーン、
短い付き合いやったし、パブロに対する罪悪感もあるんやろうけど、
二人の間に、確かに友情のようなものがあることが感じられて、
すごく好きなシーンだった。

けど、マルティネス、散々、偏屈ジジイとかゆーてたけど、60歳。
年下かよ!

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