セリフも少なく、表情もそう変わらないのに、少女の葛藤が伝わってくる。BBBムービー「ジュリーは沈黙したままで」。
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15歳の将来有望なテニス選手が主人公。
抑制の効いた、計算された映画やなあ、と感心した。

信頼してたコーチの指導停止。
それが、他の選手へのセクハラだったのか。パワハラだったのかは、
明確にはされない。
テーマは、そこではないからなのだろう。
いくら将来有望な選手でも、まだ15歳。
一番不安定な年頃。
たぶん口に出すことで、何かが壊れる。
口に出さないと分からないかもしれないけど、
きっと大切な何かが。
ジュリーの沈黙は、そのことを本能的に分かってる少女の、
せめてもの保身だったような気がした。
映画が進むごとに、彼女の置かれてる環境、家庭状況が明らかになる。
その展開も見事だった。
口を閉ざすことで、親も含め、周りの大人からは、
「何を考えてるか分からない」と思われるのかもしれないけど、
少女の心の中は、こんなにも揺れ動いてるのだ。
映画の中で少女は、ほとんど笑わない。
ずっと陰鬱な表情が、顔に張り付いてるかのようだ。
セリフも少ない。
なのに、少女の心の葛藤は、
細かい部分まで伝わってくる。
この役者さんの演技力、スゴイわあ!
新しいコーチや、周りの友だちが、
そのジュリーを追い詰めることなく、
見守ってくれてるように感じらることが、
ものすごく大事なことやと思った。
地味かもしれないけど、今まであまり観たことがないような、
映画表現を感じる新しい映画やと思った。

