「民藝誕生100年—京都が紡いだ日常の美」@京都市京セラ美術館。
京セラ美術館で西洋美術の展覧会がピンとこなくて、
早めに観終わってしまった。
けっこう次の予定まで時間があったので、
同じ美術館でやってる「民藝誕生100年—京都が紡いだ日常の美」を回った。


こっちはドンピシャすぎるくらい、
ワシの趣味にビシッと合ってた。
ワシの大尊敬する柳宗悦さんが関東大震災ののち、
京都に移住したことで始まった民藝運動。
その運動のスーパースターから、
実は民藝の主役とも言える、名もなき職人のええ作品、
柳宗悦さんが収集したほんまに生活の中で使われた
美しい道具まで揃ってて、
その展示の仕方も良くて、
時間の経つのを忘れて観入ってしまった。



まずは、柳さんが見出して、民藝の素晴らしさに気づくきっかけになったという木喰仏。
柳さんが見出すまでは木喰上人という名前も、ほとんど知られてなかったらしい。

1926年、富本憲吉さん、河井寛次郎さん、濱田庄司さん、柳宗悦さんの連盟で発表された、
「日本民藝美術館設立趣意書」。
民藝の歴史はここから始まったと言われてる。

濱田庄司さん。

やはり、民藝運動の作る方の両輪は、この二人。

濱田庄司さんの「琉球彫絵色差格子文共手付土瓶」。
沖縄の壺屋窯を訪れて、壺屋の彫絵と釉薬の技法が使われているらしい。
う〜〜む、壺屋っぽさは感じないが。

濱田庄司さんから河井寛次郎さんにもスリップウェアの技法は伝えられた。

江戸時代の信楽焼の「燒締黒流茶壺」。
柳さんが近江八幡の古道具屋で見つけたらしい。
この釉薬のかかり方、すごく現代っぽい気がする。
スタイリッシュ!

囲炉裏の上に吊るす自在鈞。江戸時代のものらしいが、
下の台は河井寛次郎さんが作ったらしい。
河井さん、けっこうなんでも作っちゃうんよな〜。

琉球王朝時代、19世紀の「白地霞枝垂桜牡丹文樣紅型衣裳」。
沖縄の紅型も、今に残ってるのは、柳宗悦さんの功績が大きい。
しかも、柳さん、戦前に沖縄で、いろいろ工芸品、収集したので、
今は沖縄にも残ってない貴重な琉球王朝時代の工芸品が、
柳さんのおかげで、今の時代に伝えられたのだ。


富本憲吉さんのコーナー。
作家性を追求すると、民藝と袂を分った富本さんの作品も、
ええものが、きちんと並んでた。


河井寛次郎さんのコーナー。
右の「白地草花絵扁壺」、河井さんと公私ともに仲の良かった、
川勝堅ーさんが黙って、ミラノ・トリエンナーレに出品したら、
グランプリ獲っちゃったという作品。

濱田庄司さんは、やっぱりスリップウェアが、素晴らしい!

黒田辰秋さんは、河井寛次郎さんに見出された。
すごい技術なんやろうけど、それだけではない、
人間味みたいなん感じる所が好き。


このスペース、初めてきたかも。
北側は天井ができちゃってるけど、南側は露天。
清水九兵衛さんの作品が展示されてた。

北側にもある階段室とトイレが南側にも。
ここのトイレ、作りは昔のままやけど、
便器などは新しくなってて、好き。
できれば、ここで用を足したい。

はい!河井寛次郎先生!



河井寛次郎先生は、なんでもデザインしちゃう。
下の「木彫面」は仕上げも河井先生。


寛次郎先生の書斎道具に酒道具。
ああ、ここに住みたい!

黒田辰秋さんが鍵善良房さんのために作ったくずきりの容器。
こんだけ揃ってると圧巻!

これは初めて観たかも!!
う〜〜〜!欲しい!!


第二世代の上田恒次さんは、設計もできることで、
河井先生に弟子入りが叶ったらしい。
このほかにも撮影禁止だったけど、
柳宗悦さんが展覧会で観て、河井さんに「バケモノガイタ。ハヤクコイ」(うろ覚え)みたいな
電報を打った、棟方志功さんの「大和し美し」(やまとしうるわし)や、
ヴェネツィア・ビエンナーレでグランプリ獲った「釈迦十大弟子」も展示されてて、
もう目眩がしそうだった。
バーナード・リーチさんの作品も、撮影禁止。
けど、やっぱり良かった!
芹沢銈介さんの作品も、撮影禁止やったけど、
ほんますごいのが展示されてた。
圧巻は、10メートル以上あったと思う、日本全国の民藝品マップ!
ちょっと度肝抜かれたなあ。
芹沢さんが、紅型に惚れて、沖縄の習俗を染めた着物、
すごい好きやったんやけど、現物が観られたのも嬉しかった。
これ、グッズがあれば、バッジでも、マグネットでも、
手拭いでも、なんでも5,000円以下なら買って帰ろう思ってたんやけど、
何もなくて、ほんまに残念でした。
けど、こういう民藝の展覧会のグッズコーナー、
すごく嬉しいのは、焼き物とか、布とかに、実際触れること。
民藝というのは、使ってこそ、その美しさが輝くと思うので、
せめて触って、その使い心地感じたいのだが、
流石に、展示品は触れない。
その分、グッズコーナーで触らせて頂く。
まあ、ワシの買えるような値段ではないので、
触るだけなんですがね。
グッズコーナーで、一番嬉しかったのは、
バーナード・リーチさんと、濱田庄司さんの伝統を受け継ぐ、
セントアイヴスの陶器が並んでいたこと。
あ、やっぱり触るだけなんですけどね。
なんだかんだ、グッズコーナー、うろつき周り、
久しぶりに図録を買う。
撮影できなかった、惚れ惚れしたものも、写真があって、
ほんま買って良かったですわ〜〜!

外に出ると、東山がええ色に染まりつつあった。

バス停は西向き。
めっちゃ北京っぽいが、岡崎公園の夕焼けなのだ。
バス待つ間、多分キティーちゃん展に来てたであろう若い女性二人に、
大阪新世界から来たというおっちゃんが話しかけるのを、耳にしてた。
女性も喜んでるし、おっちゃんもすげえ喜んでる感じ。
短い時間やったけど、ええ京都、過ごしました。

