兵隊さんの日記から見える日中戦争。BBBムービー「豹変と沈黙ー日記でたどる沖縄戦への道」。

公式サイト
辛い映画だった。
けど、知りたくないような父親が戦争時代にしたことに、
向き合った息子たち、出演者は、本当に素晴らしいと思う。

主に、日中戦争、従軍した兵隊さんたちの日記から、
戦争を掘り起こす。
最近、新聞や政府の発表、政治家たちの述懐などではなく、
一般の人の日記などから、戦争に迫る戦争学が、
注目されてるが、
兵隊さんの日記を読み解いたものには、初めて出遭った気がする。
そういう個人の視点にこそ、本質が覗くのかもしれない。

もちろん、同時進行で戦争中に書いたものなので、
書けなかったことも、いろいろあるだろうし、
その頃は、ある意味、熱にうなされてたので、
終戦後は、自分で見るのも嫌になったものも、
あるのだろう。
自分でも信じられない行為をしてしまっている自分。
戦後は、この日記を書いたほとんどの人が沈黙した。

だから、その世代が、この世を去って行く、
今になって注目っされ始めたのかもしれない。

その日記には、ワシと変わらんような一人の人間が、
少しずつ、途中からは加速度が付いたように、
戦争に毒されて行く様子が、
ありありと伺えて、本当に怖くなった。
それは「もし自分も同じ状況に立たされたら、
同じように戦争に毒されるのだろう」と思ってしまう怖さなのか。

ほとんどが、実際、日中戦争で戦っていた兵士たちの日記だけど、
一名だけ、学生の日記が混じっている。
その人は上海で中国語を学ぶ沖縄の学生さんだった。
彼の通う学校は、普通の大学だったのだが、
中国語のできる中国にいる日本人を、
日本軍が利用しないわけがない。
そして、中国側も、この学校をスパイ養成学校と認識して行く。
彼自身も、戦争中の思想に染められて。

この日中戦争でも、牛島満さん、長勇さんと、
後に沖縄を地獄に落とした軍人さんが出てくる。
日中戦争と沖縄戦は、いろんな意味で地続きなのだなあ。

被害者側の娘さんも出てくるのだが、
彼女の「(戦争後も)父の笑顔を一度も見たことがなかった」という言葉に、
戦争のすべてが、象徴されてる気がした。

こういう映画観に行っていつも思うのだが、
やはり観客の年齢層は高めでした。

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