南西諸島の日【沖縄編】BBBムービー「なまどぅさらばんじ。今が青春」。
※ネタバレ、あります。
南西諸島の日、奄美編に続き、沖縄編はこの映画。
公式サイト
見た目は、沖縄に行けば、どこにでもいそうなおばあ。
劇的なトピックがあるわけでもない。
だけど、観てるうちに、このあばあが好きで好きでたまらなくなる。
できれば、会いにいきたくなるほど。
多良間出身で、今はコザに住む「カマドおばぁ」こと福嶺初江さんの
ドキュメンタリー映画。

今は優しくわらってるカマドおばあやけど、
かなり山あり谷ありな人生を送っていらっしゃった方。
多良間で、聴覚障害のお母さんのもとに生まれ、
小学生だった戦時中の食糧不足の折に、口減しのため、
お母さんと一緒に多良間島の集落のない東側に追いやられ、
海で貝を拾いながら生活し、
お母さんのことで、差別的な扱いも受け、
米軍の機銃掃射で、耳の聞こえない母親を庇いながら、
何とか命を守る。
戦後は、良い方とのご縁で、本島に移り住み、
また、良縁を得て、お母さんとの同居を認めてくれる旦那さんと結婚する。
凄くバイタリティあるおばあで、
70歳超えてから、行けなかった高校に入学するし、
今はコザのFM局でパーソナリティ、やってて人気者だそうだ。
こんなに激烈な人生送って来てるのに、
おばあの笑顔は、たまらなくなるほど、かわいい。
おばあとユンタクしたいなあ。
たぶん、半分くらいしか言ってること、分からんやろうけど。
予告編にも出てる「コザ」と大きく書いたおばあの黒いTシャツが、
すげえかっこ良かった。
あれ、ワシが着ると凄く、ダサくなりそうな気がする。
「お前関西人やろ、なにわかったふりしてんねん」言われそうやし。
あれを着こなすおばあ、素敵!
佐喜眞美術館の屋上やと思うんやけど、真っ白な背景で踊る3人のおばあも、
多良間の海岸(たぶん)で踊るおばあも、
ほんまに絵になってる。
ワシが本島で一番好きな町、コザや、
大切な場所のひとつである多良間の風景が、
バシバシ出てくるのも、嬉しかった。
多良間の八月踊りのシーンでは、シゲやヤースが写りこんでないか、
気になって、ストーリーへの集中力が疎かになってしまった(笑)
多良間で、おばあが幼馴染たちと会うシーン、
むちゃくちゃ良かった。
もちろん、多良間口で話される会話、
何も分からないんやけど、
3人で喜び合うシーン観てるだけで、
なんか知らん間に微笑んでるし、
気がつけば、泣きそうになってた。
この「カマドおばあ」、ストーリー仕立てにすれば、
なんぼでも、深く掘れそうな人生なんやけど、
映画はそこを掘るのではなく、
今のカマドおばあを淡々と映して行く。
その静かなトーンがすごく良かった。
過去は、どうあれ、今のカマドおばあを観て、
その人を魅了せずにはいられない人柄に、
巻き込まれて欲しい、という作者の意図が感じられた。
そして、まんまと巻き込まれてしまった。
終わってからの舞台挨拶も、和やかな感じで、楽しかったですわ。

ちなみに奄美編はこちら。

