原発事故は、何を破壊してしまったのか。BBBムービー「こんな事があった」。

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言ってしまえば、すごく辛気臭い映画ではあった。
かなり少なめのセリフ、変化のあまりない絵柄、
なのに、ものすごくたくさんのエピソードと、
それぞれの登場人物の悲しみや苦しみが詰まっている。

原発事故は、終わってなんかいない。
過去のものなどではない。

10年経たないと、出てこない、見えてこない問題も勿論、あるんやろうけど、
丸10年経ってからの同時多発的に起こる問題の数々など、
かなり脚本的に無理あるなあ、思うところもある。

けど、それは、10年経って、
直接関係のない人たちの間では風化が進んでるけど、
当事者にとっては、今も目の前にある問題なんだ、という焦燥、
結局、誰も責任を取らないことに対する怒り、
置き去りにされたような悲しみなどが、
「10年」といいう月日をきっかけに吹き出した、
ということなのかもしれない。
ストーリー的にも、制作者の心の中でも。
特に主人公は、多感な時期で、親が加害者側ということもあり、
行き場のない、自分一人では、抱えきれない感情に
押しつぶされそうになってるのだろう。

原発事故は、動物の体を破壊する、
生活も、心も、思い出も、地域社会も、破壊する。

世の中のムードとして、事故をうやむやにしつつ、
原発を受け入れようとしてるかに思える今、
原発いうのは、一度事故を起こすと、
これだけのやりきれない悲しみを生むものだということを、
もう一度、頭と心に叩き込まなきゃいけない、
と教えてもくれる映画だと思う。

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