名匠ケン・ローチさんの若い頃の作品、日本初公開。BBBムービー「石炭の値打ち」。
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ワシが尊敬する、イギリスの社会派映画監督、ケン・ローチさんの、
カンヌでブレイクする前、1977年のテレビ映画。日本では初公開の作品。
休憩こそあるものの、二話合わせて3時間超えという長さに、
ちょっとビビってたけど、観に行って良かったです。

イギリスの炭鉱を舞台に、淡々と炭鉱と、労働組合や、
その家族、炭鉱のある町そのものを描き出す。
ケン・ローチさんらしいドキュメンタリーのようなタッチで統一されている。
しかし、呑気でほのぼのとして、筋肉が緩みまくる一部に続くのは、
全編、緊迫感のみなぎる二部。
同じドキュメンタリータッチやのに、そのギャップの凄さ、
ケンローチさん、この頃から、こんな巧みな緩急を、
操ってはったんやな。
一部で弛まされ多分、二部の炭鉱の町の厳しさが、ズズンと伝わる。
事故の怖さ、救援隊の二次災害が起こらないか、
と思ってしまう恐ろしさ。
リアルなタッチだからこそ、50年近く前の映画やのに、
今起こってることのように、手に汗を握ってしまう。
最後、主人公家族のことを喜べば良いのか、どうか。
これは事故なのか人災なのか、疑問を残しつつ、
映画は、やはり淡々と終わり、日常は続いていく。
あとから考えてみれば、二部に繋が経営者の姿勢を、
ちゃんと一部で暗示してるんやな。
ほんまケン・ローチさん、40そこそこやった、この頃から、
名匠の巧みさと貫禄、持つ作品、作ってはるんや。
この頃から姿勢がぶれてないことも含め、
本当に尊敬いたします。

