シン・東洋陶磁―MOCOコレクション@東洋陶磁美術館。
リニューアルオープンした東洋陶磁美術館に行ってきた。
今は9月29日までリニューアルオープン記念の、
「シン・東洋陶磁―MOCOコレクション」を開催中。
ここが誇るコレクションを、惜しげもなく公開してくれてる。
すげえええ感じのリニューアルになってた。
自然光を取り入れた展示もええ感じやし、
国宝含め、制限なしの写真撮り放題やし、
展示品の手前に腕をもたれかけられたり、
観る人への配慮がきめ細かい。
「長い時間観てて欲しい」という気持ちすら感じる。
あの展示品手前の、手を置くとこ、ほんま嬉しい。
ケースに手をついて怒られたこと、何度あるか。
夢中になってたら、手、置いてまうっちゅうねん!
リニューアル前の、お気に入りの一品たちに再会できたのも、
もちろん嬉しかった。
写真取り放題なので、気に入ったもの、すべて撮った。
撮ってきた写真、全部載せます。
まずは、ダイジェストのような国や時代を散りばめたコーナー。
東洋陶磁美術館が世界に誇る、
国宝、油滴天目茶碗は、一部屋に一品だけの贅沢な展示。
けど、途中の休憩ホールみたいに見えるからか、
素通りする人多し。
結果、国宝と二人きり。
至福。
韓国陶磁室 高麗時代。
手のかけられるところがええ。
ずっと観てられる。
この急須みたいなの、気に入ったので三方から撮ってしまった。
形も柄もいい。
羅漢像らしい。青磁でこんなん初めて観たかも。
黒いけど青磁。
鉄絵具を塗った上から青磁の釉薬かけてるらしい。
韓国陶磁室 朝鮮時代・粉青。
この時代、あまり知らなかった。
高麗青磁と朝鮮白磁の間のような時代なんかな?
面白い!
使ってきたシミ(雨漏と言うらしい)が、
ええ味出してる。
むちゃくちゃ好きな魚紋の鉢。
正式には「粉青鉄絵 魚文 深鉢」とい言うらしい。
ここからが朝鮮白磁、やったかな?
なんでこうなんか、
説明読んだのに忘れてしもた。
ロビーには、この美術館のキャラクターになってる猫の壺。
ええのん見つけたなあ。
あ!ルーシー・リーさんのも!嬉しい!!
李秉昌さんのコレクションルーム。
個人のコレクションとは思えない、
立ちくらみがするほど、ええ品、揃ってました。
日本陶器コレクションルーム。
高麗から李氏朝鮮にかけての朝鮮陶磁器を観た後に、
平安時代からの日本の陶器を観ると、どうも垢抜けない感じがしてしまう。
半島の陶磁器の美術品としての洗練のされ方もすごいけど、
日本の陶磁器は、元々は美術品というよりは、日用品だったような気がする。
それが変わるのは、桃山時代やなあ、と展示観てて思った。
この時代からは、明らかに観ることを意識して作られてる気がする。
それ以前の日本の陶磁器でも名器と言われるのはあるけれど、
それは、そのつもりで作ってないけど、たまたま後の時代の人の、
審美眼に適ったものを、名器と呼んだのではないか、と思った。
そして、桃山時代以降の日本の「観られることも意識した陶磁器」は、
やはり半島とは違う方向に向かう。
不完全な美しさ、というのか、いわゆる「侘び寂び」の方向。
この頃は、朝鮮や中国の陶磁器も、いろいろ入ってきて、
シンメトリーな美しさも讃えられてたんやろうけど、
それは、輸入物に任せて、国内では、少し歪な美しさを目指したのではないか、と思う。
ジャンルは違うけど、あの華やかな琳派の絵画にも、
デザイン的には崩したからこその美しさがあるような気がする。
そして、中国、朝鮮の陶磁器に対しても、明らかに日本人独自の審美眼が
働いてる気がする。
もしかしたら、日本で名器と言われてるものを、
中国や朝鮮の人が観たら「なぜ?」と思う気がした。
ここは何お部屋だったのか、思い出せない。
けっこう中国中心に、いろんな時代のものがあった。
4000年以上前に、こんなものが!
と驚いた記憶が。
休憩ロビーには現代彫刻。
川が見えて、なんだかホッとする。
中国陶磁室 。
すんません!時代で分かれてるんですが、
どれがどの時代なんか、わからんくなってしまいました。
基本的には、古い時代から、新しい時代に向かってます。
けど、中国の古い時代のものは、たいていお墓の副葬品が多いので、
なんとなく撮っちゃいけない気がして、
ちょっと少なめです。
気に入ったものが少なかったわけではありません。
撮るの怖かった。
ずっと観ていたい。
しばらくこの部屋にいた。
と思ったら、
ワシの好物。
リニューアル前から覚えてた。
てことは、これは皇帝の持ち物やな。
三方から撮る。
おお!リニューアル前から、すげえ好きやった鼻煙壺室、残ってた!
嬉しい!
これが一番好きやった五彩昆虫文鼻煙壺、
ほんまに「また会えた!」って気がした。
驚いたのは、国宝の油滴天目茶碗に触れたこと!
と言っても、レプリカだけど、
バーチャルと連動してて、
モニター観てると、
ホンモノ触ってるような気がした。
そーそー!いろいろ難しいやろうけど、
陶磁器って、触ってなんぼやもんなー、
と、ずっと思ってたんやった。
もう、オブジェ。
ワシが陶磁器系の展示観ながら、
「仕方ないかー」と我慢してたことを、
いろいろ解放してくれる、
夢のような美術館になってくれた。
ちょっと集中しすぎて、疲れ果てた。お腹も少し減った。
ここも新しくできたカフェで、休憩。
川沿いのええカフェやなあ、
思って、堂島川見てたら、
橋の向こうに、西天満竹井があることを思い出した。
しまった!そこに行けばよかった!
最後、売店に行った。
あの猫のキャラクターのグッズがあるかと思ったんやけど、
何も作ってないそう。
絶対、売れると思うけどなあ。
「次来た時にぜひ!」とお願いして、
豆皿と、ちょっと派手な線香立てと、
なんやわからん家の置物、
買ったのであった、
ほんまにええ時間やった。
ここが、家からチャリで10分くらいのところにある幸せ。
なんやうっとりしながら、
「いつまででも、いられるなー」思ってたら、
2時間半くらいかけて観てて、次の予定、間に合わなくなったけど、
もう頭に何も入らんくらい、お宝観まくったんで、
それも、良かろう。
もうワシのハードディスクに空き容量なさそうやしな。
と、思って、家に帰ったのであった。
もちろんチャリで。
※あんまりたくさん観すぎて、ちょっと頭混乱したので、
分類間違ってるかもです。
すんません。
あと、後半、明らかに集中力欠けてて、
あまり記憶に残ってません。
重ねてお詫び申し上げます。