少年の目を通すと、恐ろしい世界は、別のもっと恐ろしい世界になる。BBBムービー「柔らかい殻」。
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ここんとこ、昔の映画のデジタルリマスターとかを続けて観てるなあ。
やはり、そういう映画は、今に残るだけの理由があるんやなあ。
この映画も、絵画や小説などでも活躍してるフィリップ・リドリーさんの
1990年の監督作品。
1990年にこの映画って、ワシは観逃してたんやけど、
そうとうな衝撃やったんちゃうやろか。

現実にもとんでもないことが起こってるし、
「何それ?」っていうくらい訳わからん展開なんやけど、
その現実を少年の目を通して観ると、
また違う恐ろしさが浮き上がってくる。
そうか、ワシも、この世界、現実とは違った自分なりの解釈で、
恐ろしく思ってたことを思い出した。
今から思うと、笑い話のようなことだけど、
ひとつひとつが恐ろしくて、
理性で判断できるほど、理性が育ってもいなかったので、
自分の空想と入り混じって、恐ろしい方向に、恐ろしい方向に、
解釈してた気がする。
現実に悪夢のようなことが起こってる。
それを目の当たりにして動揺してる少年が、
こんな風に、世界を組み直すのも仕方ないような気がした。
そう思うと、美しい麦畑も、地平線に囲まれた土地も、
黒塗りのかっこいい車も、
すべてが、恐ろしい世界を形作る小道具に見えてくる。
こんな文芸的な作品を1990年の20代で生み出してたって、
フィリップ・リドリーさん、すげえ才能やな。

