知識深まったけど、ますます知りたくなる映画でした。BBBムービー「沖縄久高島のイラブー」「沖縄久高島のイザイホー」。

沖縄久高島にまつわるドキュメンタリー映画を二本続けて観てきた。

公式X
イザイホーは、首里城から真東、斎場御嶽と海を挟んだ、
ニライカナイの方角にある久高島に伝わっていた行事。
1978年以降、途絶えてしまっている。

イラブーは、そのイザイホーとも関わりある沖縄の海蛇、
燻製にして、神聖な食べ物として供されるらしい。
ほんまは、イザイホー観てから、イラブー観た方が良かったかな?
と思ってたんやけど、この順での上映だったので、
「しゃーねーなー」と思いつつ、イラブーを先に観た。
結果的にはこの順で観て良かった。
うまいこと、イラブーがイザイホーを観る助走になってくれた気がする。

そのイラブー、沖縄の料理ではたまに見る素材で、
よく沖縄料理屋にいくと吊るしてあったりするんやけど、
今も料理として提供してるところは、それほどない気がする。
ワシは、今は北中城に移転したカナが那覇市内にあった頃、
挑戦するつもりで食べたことがある。
意外とあっさりした上品な味で食べやすかった。
イラブーの身まで頂いたのだが、
お店の人に「身はお出汁を取るために入れてるので、
無理して食べなくていいよ〜〜」と言われた。
普通に美味しかったけどね。

けど、こんなにイザイホーと結びついた料理だということも、
そして、作るのにこんなに手間のかかる素材だということも、
全然知らなかった。

イラブー作りも、久高島ではイザイホーと同じく、長い間絶えてたらしい。
しかし、イラブーは復活した。
映画は、1978年当時のイラブー作りと現在復活した映像とが、
混ぜこぜに編集されているが、
わかりやすく整理された編集なので、混乱したりせず、
気持ちよく観られた。

イラブーを使った料理の紹介もされていて、
今は閉店してしまった沖縄料理の名店、
「山本彩香 」さんの娘さん、お孫さんが出演されてるのも嬉しかった。
山本彩香さんのイラブー料理、食べてみたかったなあ!

しかし、一度途切れてしまった伝統を、復活させるのって、
こんなに大変なんやな。
しかも、伝統行事と結びついたものなので、
安易に今の技術に置き換えることもやりにくいやろうし。
復活させた久高島の人たちに、ほんま頭が下がります。
その中に子どもさんがいたのも嬉しかった。
ぜひ、こうやって、伝統を引き継いでいってほしいなあ。

この映画もイザイホーもナレーションは草野仁さん。
少し古いスタイルを感じさせるナレーションが、
うまいこと、古い映像と、今の映像を繋ぐブリッジになってる気がした。

まあ、全編、海蛇だらけなんで、蛇の苦手な方は、
注意して観てください。

少し休憩した後、「久高島のイザイホー」を続けて観る。

岡本太郎さんの映画やCDで、
お祭り自体のことは、ある程度知っていたけど、
この映画は、準備からお祭りの当日、そして後片付けまで、
綿密に取材した、学術的にも貴重な映像なんやろなと思った。

ワシは、なんとなく「女性のお祭り」ぐらいにしか、知らなかったんやけど、
こんな全島あげての、大変なお祭りやったんやなあ。

基本的には12年に一度、島で生まれた30歳以上の既婚女性を、
神女に迎い入れるためのお祭りで、
島生まれでないとあかんみたいやし、
祭りを取り仕切る、二人のノロ、久高ノロと外間(ほかま)ノロが、
いないと成立しないようなので、
それが主な要因で途切れてしまったようだけど、
この映画観てると、
女性だけでなく、島中の男性も、全員が協力しないと成り立たないような、
すごいお祭りだったので、
途切れてしまう理由が、さらによくわかった。
安易に「観たいなあ!」「復活して欲しいなあ!」とか言ってて、
ごめんなさい!な気持ちでいっぱいです。

終わってからの、片付けも行事の一環やし、
片付けが終わってからのお祝いまであるんやなあ。
この祭りに限らず、祭りをやり遂げるってことは、
大変なことなんやろな、と、
少し橋の下世界音楽祭のこと、
思いながら観てたりもした。

この映画は、復活してないので、昔の映像だけなのだが、
デジタル補正されてて、すごく観やすかった。
いつか、イザイホーを復活させようという話が出てきたら、
何よりもの資料になるんだろうな、と思う。

新しく神女になる女性のことをナンチュというらしいが、
その儀式の立ち合いみたいな役割の男性が、できればその女性の男兄弟、
いなければ血のつながった親戚、というところに、
琉球王家の国王「首里天加那志」と、
琉球最高の女官「聞得大君」の関係に似たものを感じたけど、
やはり久高島の神女も、久高島の男たちの「おなり神」の役割を
持っていたということなのだろうか。

いろいろ興味の深まる映画だったなあ。
ちょっと分からなかったのは、久高ノロと、外間ノロの関係。
地域的に二系統のノロがあるのかなあ、と思ってたけど、
映画観ると、地域的なものだけではなく、
別の役割分担もありそうな感じだった。

何度かトライしたけど、まだ行けてない久高島。
いつか是非行ってみたいという気もちが強くなった。

あと、確か1978年のこの時、
岡本太郎さんも取材したり、なんやかやで、
この場所にいたはずなので、
映り込んでないか、注意して観てたんやけど、
太郎さんと思える人の写り込みはなかった(笑)

さて、次のイザイホーがあるとすれば、2026年、
かなり難しいだろうけど、もし復活してたとしたら、
是非、拝見したいものではあります。

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