今を生きるアイヌの家族を追いかけたリアルなドキュメンタリー。BBBムービー「アイヌプリ」。
アイヌに関する映画は、いろいろ観てるけど、
この視点のアイヌの映画は初めてかもしれない。

今の時代に生きるアイヌの青年とその家族。
アイヌの文化を受け入れて、儀式など継承しつつ、
現代という時代も受け入れて、生活している。
両者が、この家族の生活の中で、
矛盾なく成立してるのがすごくリアルに伝わってくる。
この青年ほどちゃんとはしてないけど、
ワシがお彼岸にお墓参りに行ったり、
初詣に行ったりするのと、変わらないのかもしれない。
アイヌとしていきながら、
仏教なども生活の中に入り込んできてるのも、興味深かった。
ワシも、仏教徒やけど、神社にも行くし、
子どもの頃はクリスマスプレゼント、楽しみにしてたしな。
アイヌとして生きるのは、いろいろ大変なこともあるだろうけど、
こうやって先祖に誇りを持って生きてる人たちがいることが、
なんだかすごく嬉しいことのように思えた。
子どもが、同級生から「アイヌなんや、すごい!かっこいい!」と言われて、
「アイヌ研究会」みたいなののリーダーになってるって話には、
ほっこりさせられた。
多かれ少なかれ、差別を受けてきたお父さん世代や、おばあちゃん世代には、
すごく嬉しい話なんやろうな。
と言いつつ、「お父さんとの職業は継がない」と言って、
自分の夢を抱いてる息子。
それも、いいよな。
一人一人が与えられた環境で、抱いた夢を、
できる限り、追いかける。
それができる社会が健全なんだと思う。