音楽映画と言うより、家族映画として名作やと思います。BBBムービー「ドリーミン・ワイルド 名もなき家族のうた」。
※ややネタバレ、あります。
公式サイト
音楽としては、ワシの趣味の音楽でなかったからか、
音楽映画と言うより、家族の映画として、ええ映画やなあ、と思った。
全然注目されてなかったミュージシャンが、
長い年月の後に発掘されて、大人気になった、という意味では、
同じアメリカなら、ジョセフ・スペンスもおったな。
国境を超えて、同じような話なら、シュガーマンもそうか。
実際のLPジャケットを完全再現したらしいけど、
若い頃に出したアルバムジャケット、
ワシ世代の日本で育った人間にとっては、
完全にフィンガー5やな。
と言うより、フィンガー5が、
この頃のアメリカの人を真似したんやろうけど。


若い頃と現在が並行して進む、構成が素晴らしい。
常に理想や夢を確信してた頃と、一度、そのすべてを諦めた現実とが対比されるながら、
物語が進んでいく。
その過去と現在の両方で、
常に自分を捨ててでも、弟の支えになろうとするお兄ちゃんに、
ワシ的には、どんどん感情移入していった。

けど、若い時とは変わってるから、同じ曲できん、、てのはなあ。
気持ちはわかるけど、「おいおい!」思ってしもた。
ディランかて、20代で作った「風に吹かれて」、
いまだにやってて、今だからこそ、出る味が加わってきてるもんなあ。
曲って、長く付き合っていくことで味が出てくる、と思ってるワシには、
歯痒くて仕方なかった。
ほんでワシ、兄ちゃんに感情移入してしまってるもんやから、
その怒りを兄ちゃんにぶつけるなよな!
と、けっこう本気で思ってしもた。
けど、今もあの頃も、真剣に音楽やってた主人公にとって、
その曲に向き合うってことは、
否定したい自分の過去に向き合うってことでもあるからなあ。
きついのは、分からいでもない。
まあ、物語としては、その辺があるからこそ、
最後に繋がって行くので、
必要な部分ではあったんやろうけど。
エンディングの仕掛け、実話ベースドラマで、
見かけること、時々あるけど、
ここまで、大胆で自然に入れ込んでるのは初めて観たかもしれん。
ほんで、やっぱり震えた。
「ええもん観たなあ」という気持ちは、
あのエンディングのおかげが半分くらいあるんかもしれん。

