森の中に映画館のある小さな村。むっちゃ住みたくなる。BBBムービー「キノ・ライカ 小さな町の映画館」。
公式サイト
全国各地で昨年から公開されてるのに、
なぜか大阪ではなかなか公開されてなかった、この映画、
ようやくシネヌーヴォーで公開始まったので、観てきました。

あのカウリスマキが言い出して、フィンランドの田舎の村の、
鋳物工場の一部に、映画館を作るドキュメンタリー。
さすが、森の国フィンランド、ほんまに木しかない。
こんなところに、映画館作るんやなあ。
と言っても、この町、カルッキラはフィンランドの首都、
ヘルシンキから車で一時間らしい。
ああ、それでこんなに自然だらけやったら、
住むのに、ええ場所なんかもなあ。
それで映画館あれば、最強やん!
カウリスマキが作る映画館やったら、
ええ映画流してくれそうやし。
ワシのイメージで日本の中で考えたら、
福岡の糸島あたりに、ええ映画しか上映しない映画館があるようなもんか。
最強やん!
住みたいわあ。
映画館に協力する村人たちの表情がすごくいい。
その中には、フィンランドでは有名らしい詩人や、
映画監督や、ハノイロックスの元嫁もいたりするんやけど、
そんな人たちが、普通に一般の村人たちと、
世間話しながら、映画館を作っている。
もちろん、その中にはカウリスマキもいる。
オープニングから、日本語の歌が流れてびっくりしたが、
これもやはり日本からカルッキラに移住して、
フィンランドの歌を、日本語に訳して歌ってる篠原敏武さん。
カウリスマキの映画にも、何度か歌、使われてたなあ。
篠原さんの歌うフィンランドの歌、もちろん聴いたことないメロディやのに、
日本の童謡のように聴こえたり、昔、日本に伝わったロシア民謡やと言われたら、
そう思えたりもする、懐かしさを感じる曲で、
それが、このフィンランドの田舎に溶け込んで、違和感がないのが不思議だ。
その篠原さんも映画に出てる。
のんびりチェスをする姿は、すごく馴染んでて、
言われなければ、日本人だと分からない。
最後には、カウリスマキの盟友、
ジム・ジャームッシュやエイミー・トービンまで出てくるのだが、
この二人ですら、有名人枠ではなく、
カウリスマキの友だち、という風情で出てくるのがおもしろい。
ただ、淡々と、映画館ができるまでを撮ってるんだけど、
その隙間に見えてくる、この村の暮らしや、
村人たちの映画館へのほのかな期待を思うと、
「映画館のある暮らしって、なんてええんやろう」
「映画って、なんて素敵なんやろう」と思えてくる。
それは、カウリスマキの映画観て思う
「人間って、馬鹿で、情けないんやけど、やっぱりええよな」と
思う気持ちに近い気がする。
きっと、この映画も、この映画館も、カウリスマキそのものなのだろう。
カウリスマキって、ほんまに映画を愛してて、
この村を愛してるんやろうなあ。
そう思うと、中江裕司監督が作った、那覇の桜坂劇場も、
やはり同じ思いからできてるのかもしれない、と思えてきた。
キノライカには、なかなか行けないだろうけど、
また桜坂劇場に行って、たくさんの人の映画に対する思いを噛み締めてみたい。

