元収監者たちが演じる実話ベース、というより実話の続きのような映画。BBBムービー「シンシン/SING SING」。
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てっきり「監獄で収監者たちの劇団が、最初はバラバラだったのだけど、
次第にまとまって、最後はステージを成功させて、大団円」って話かと思って、
観に行ったんやけど、
そういう、他にもありそうな話ではなく、
実話をベースにした、深くて、ジーンと来る話だった。

実話ベース、どころか、この映画自体が、
その延長線上にあるのかもしれない。
主役以外の収監者役の、ほとんどが、
ほんまに、刑務所内の更生を目指すプログラム 「RTA」で、
演技を通じて、更生して、今は実社会で活躍する人たちの本人役。
中には、本職の役者になった人もいる。
その一人が、主人公とガチに向き合う「ディヴァイン・アイ」。
元々、名優として知られる「コールマン・ドミンゴ」演じる主人公に、
一歩も引けを取らない、演技を見せてくれる。
全編、どこかにヒリヒリとする緊張感があるのは、
やはり本人たちが、監獄という設定でやる、という
リアリティ、というよりもはや「リアル」とも言える状況で
演じてるからこそ、なんやろな。
みんなを引っ張ってるつもりが、
理不尽なあることで、感情を爆発させてしまう主人公。
そのときの周りの奴らの態度が、
「ほんまに、このプログラム通じて、
何かに気づいたんやろなあ」と思わせてくれて、
すごく嬉しくなった。
実話ベースやから、きっとこれに近い話があったんや、
思うと、その喜びが、さらに大きくなる。
二人の友情は、ほんまに「ショーシャンクの空に」を思わせる、
熱くて、美しいもので、
ラストシーンの爽快感は、ここ数年で観た映画の中でも指折りの、
気持ちよさだった。
ほんま、刑務所ってのは、
ただ犯罪者を閉じ込めて、罰を与えるのではなく、
その人が二度と犯罪を犯さないようにすることが、大切なんやと思う。
結果的には、その方が被害者を減らすことにもなるのだろう。
そのために自分と向き合う機会を作ることが何より重要な役割なのだろう。
とか、考えてたら、昔観た映画と、読んだ本のこと、思い出した。

