たぶんルッキズムがテーマなんだろう。その意味では現代的な映画。BBBムービー「ロザリー」。
※ややネタバレあります。
公式サイト
実在の人物がモデルになってるらしい。
設定は面白いし、ちょっと昔、19世紀のフランスの農村は、
どう撮っても絵になるくらい美しい。
ストーリーも、ラスト以外は、ほぼ腑に落ちる。
新鮮な視点の、いい映画だと思う。

一番、共感できたのは、最初は戸惑いつつも、
次第に人間としてのロザリーを受け入れ、
愛していくかのように思える夫だった。
反対に、最初は面白がって受け入れてたのに、
権力者からの号令で、彼女を排除していく村人には違和感を感じた。
なぜ、最初は受け入れたのだろう?
見せ物小屋を見るような怖いもの見たさなんだろうか。
面白がって見てたその人が、成功して行き、
嫉妬心が芽生えた頃に、
ある事件をきっかけに、権力者からの号令があって、
手のひら返しをする、ということなのか。
大きなテーマとしてはルッキズムを扱った、
舞台は19世紀でも、今らしい映画なのだとは思う。
髭の生えた女性、という、わかりやすいルッキズムから、
差別の問題に視野を広げ、
前時代の家父長制、閉ざされた農村の同調圧力を描く。
その辺は、きちんと描かれている。
少し、気になるのは、ルッキズムをテーマにするのなら、
主役の女性が美し過ぎるのでないか、ということ。
髭や体毛など、毛を除けば、すごくべっぴんさん。
「だから受け入れられた」ってことになると、
少し、テーマと逆行する気がした。
まあ、興行成績のついて回る映画という産業のことを考えると、
仕方ないのかもしれないけど。
やはり、一番しっくりこなかったのは、ラストやなあ。
そのラストに向かって、少しずつ、
伏線を張っていく脚本は、ようできてるんやけど、
そう終わっちゃいますか?
悲劇的で、涙を誘うけど、
ほんならルッキズムが勝っちゃったことになりませんか?
とは、思ってしまった。
もうちょい、ルッキズムと戦ってほしかったなあ。
19世紀のフランスなら、こうなっちゃって仕方ないけど、
今やったら、どうします?という問いかけなのかなあ。
う〜〜む、やっぱり、ちょっとスッキリしない。
見てる間、ずっと、しりあがり寿先生の「ヒゲのOL薮内笹子」が、
頭にあったのは、しりあがりファンとしては、仕方ないことだろう。

あと、久しぶりにこの曲を思い出したことも、
致し方ないことだろう。

