史上、最もパンクなおっさん、ちゃうやろか。BBBムービー「バロウズ」。
公式サイト
1983年に発表されたのだが、監督が亡くなったこともあって、
行方不明になってたバロウズのドキュメンタリー映画。
その後、監督の甥っ子さんが探し出して、
2011年、デジタルリマスター化されたらしいが、
日本未公開やった作品が、
バロウズ原作の「クィア」が公開中のためか、公開されている。
動くバロウズを観たのは、たぶん初めて。
老後の細身で知的に思えるバロウズの写真しか観たことなくて、
破天荒過ぎるサイバーパンクの先取りのような小説や、
ジャンキーで、人を殺したこともある、って経歴と、
姿形が、どうもつながらなかったんやけど、
この映画で、それが重なってくる不思議な感じを味わった。

バロウズは、ワシが写真で観た印象の、
穏やかで知的なまんま、とんでもないことを語り始める。
道につまづいたことを語るかのように、
内縁の妻を、ほんの遊びから殺してしまったことを語り、
薬に溺れてたことを語る。
バロウズと同じくビート・ジェネレーションの親玉だったような、
アレン・ギンズバーグと一時、恋仲だったみたいなことも、驚いた。
ほんま、平然とすごいこと語るんよなあ。
やっぱりこの人、立ってる場所が、既に違い過ぎるわ。
けど、なんか憧れてしまうんよな〜。
そうかと思うと、なんか健康器具に熱中してたり、
すげえ、普通のおっさんのとこもあって、
あらゆる意味で、予想を超えてくるところも面白い。
少しだけ、うろえるてるように感じたのは、
息子さんとのシーン。
どう接したらいいか、わからないような感じで、
ギクシャクしてるんやけど、
それすら、なんだか、すごく人間的で、
余計にバロウズの魅力を増してる気がした。
歴史上、最もパンクな人間やったんちゃうかな、と思う。
初めに書いたこの映画の監督、ハワード・ブルックナーって人なんやけど、
その甥っ子アーロン・ブルックナーが、やはり映画監督の道に進み、
おじさんのハワード・ブルックナーの映像を探すという
ドキュメンタリー映画「アンクル・ハワード」も観てみたいな。
そっちの映画でもキーになってるらしい、ジム・ジャームッシュは、
ハワード・ブルックナーの映画仲間で、
この「バロウズ」でも、音響を担当してるらしい。
ジャームッシュ好きなワシは、
その意味でも、観逃せない映画やった。
音響なので、直接は会ってないかもしれんけど、
バロウズとジャームッシュ、接点があったというのは、
なんかうなずけるし、嬉しくもあった。
個人的に、ちょっとおもろかったのは、
バロウズのひょろっとして、足がすらっとしてる体型、
スーツに帽子のお決まりの衣装、
そして、なんか蜘蛛みたいにも思える、安定しない仕草、
すべてが、途中から、デグルチーニさんにしか見えなくなったことでした。

