秋の京三昧⑧「宋元仏画─蒼海(うみ)を越えたほとけたち」@京都国立博物館。
北村美術館から出町柳に戻り、ふたたびおけいはんで向かった、
この日最後の京都での訪問地は京都国立博物館。
「宋元仏画─蒼海(うみ)を越えたほとけたち」という展覧会が開催中です。

なんだかええ時間に着きましたよ。


宋元の仏画と言われても、あまりパッとイメージできなかったんやけど、
雪舟がかなり影響を受けてて、ワシも好きな牧谿も南宋の人やなあ、
と思いながら、それくらいの薄い知識で観に行きました。
思った以上に素晴らしかったです。
「宋元」とひと口に言っても、
中華を支配してた漢民族の北宋、その後、金に領地を奪われて、
南に逃れた南宋、そしてモンゴル民族の元と、三つの時代に跨ってる訳ですが、
それぞれに、素晴らしく、日本への影響も大きかったんやなあ、思いました。
北宋は、なんと言うか、空気や風や湿度を感じさる感じがして、
一番好きやったかなあ。
描いてないものまで感じさせる、と言うのか、
薄く描くことで間にある霧というには薄すぎる
空気の層みたいなものを描いてる気がしました。
この辺、きっと長谷川等伯の松林図とかに繋がってるんやろなあ。
南宋のもう少し、寄ったサイズで、鮮やかな色彩は、狩野派はじめとする
日本画の大潮流に繋がってる気がするし、
元時代の作品として展示してたある意味、露悪的な作品とかは、
曾我蕭白を想起させたりしました。
その中でも、やはり牧谿。
こうやって、いろいろ観てると、なぜ牧谿が、
日本で人気あるのか、ようわかる気がします。
ちょうど、禅宗が広まった頃の日本にとって、
牧谿の深淵な画風は、いろんな意味で、手本とするに良かったんやろなあ、思います。
南宋にあって、どちらかと言うと北宋っぽい牧谿の画風は、
もしかしたら南宋では流行遅れ、と捉えられてたのかもしれんですな。
王朝が何度も交代して、その都度、前の王朝を否定する必要があった中国に比べ、
この時代の作品の多くは、日本に遺ってるそうです。
しかも多くは京都にあったので、結果的には戦火も免れて、
貴重なものが、今の時代に遺されてて、ほんまに良かったなあ。
あ、京都には文化遺産が多くあったので、
アメリカが攻撃を控えたって俗説を信じてるわけではないです。
あまり公にされてないけど、現に京都でも空襲はあったし、
原爆の候補地のひとつでもあったのですから。
グッズは、あまりに仏教色が強すぎて、買いませんでしたが、
ほんま、行っといて良かった!思う展覧会でした。
この展覧会、11月16日までです。
是非是非、お出かけください。

外に出ると、すっかり暗くなってて、旧館のライトアップがきれいでした。
この博物館は、金曜は20時まで開いてます。
助かるなあ。
中之島美術館とか、他のミュージアムでも、
このシステム、導入して欲しいわあ。

