京三昧25’秋④「生誕100年 昭和を生きた画家 牧野邦夫 -その魂の召喚-」@美術館「えき」KYOTO。
夕方の京都駅は、平日やのい、すごい人でした。
けど、美術館は美術館「えき」KYOTOは、それほど混んでなくて、
「生誕100年 昭和を生きた画家 牧野邦夫 -その魂の召喚-」、
ゆっくりじっくり鑑賞できました。
牧野邦夫さん、それほど詳しくなかったんやけど、
なにかで観た絵がけっこう、おどろおどろしくて、面白かったんで、
「京都駅、いくついでに寄ってみよう」と思ってたんでした。

レンブラントからの影響が大きかったらしく、
なるほど、影の使い方が面白い。
全くの西洋画に見える絵なのに、
顔が完全に日本人だったり、
その多くが、自画像だったり、
何かどこかがひん曲がってる気がする。
そして、これは時代を経るごとに
甚だしくなっていく気がしたが、
初期の頃から、どこかにおどろおどろしさがある。
なんとなく、子どもの頃読んだ、
江戸川乱歩の少年探偵シリーズの表紙絵を思い出したりもする。
自分の顔を、いろいろなシチュエーションに当てはめていくところは、
森村泰昌さんを思い出したりもした。
本人はレンブラントの影響というけど、
その割には、肌の血色が良くて、
絵によってはフェルメールを思い出したりもした。
もしかしたら、レンブラントも描かれた当初は、
あれくらい発色のええ肌色、してたんやろか。
ほんまに年を経るごとに、どのおどろおどろしさは増していくようで、
終いには、建物までグニャリグニャリと曲がっていく。
そして、作品によっては、かなりエロチック。
ああ、どんどん、ワシの好きな方向に進んでいく!
最後の未完成の絶筆だけは、写真撮影OKだった。

もう、むちゃくちゃ好きな感じ!
この絵の完成形を観たかった気もするが、
未完成のまま、ここで止まってることも、面白い気もする。
なんだか塔の亡霊のようであり、
意思を持った二層の塔が、あと三層分、夢を見てるようでもあり、
グニャリグニャリと曲がった世界が、
ついには、その形までも半分失って、透明になったようにも思える。
手前の小山の緑が鮮やかな分、
塔のおどろおどろしさの幻想性が強調されてる気もする。
ほんま、夢に出てきそうなくらい、
この絵が気になってしまった。
ちなみにこの展覧会は、制作年だけ昭和で書いてあって、
画家の当時の年齢は書いてませんでしたが、
牧野さんは大正14年生まれなので、昭和の年数が、
ほぼ当時の牧野さんの年齢だったので、
引き算しなくて済みました。
この展覧会は、今度の日曜までなので、
興味のある方は、この土日に、是非!

