三頭身キャラで戦争を描く狙いは分かりました。BBBムービー「ペリリュー ー楽園のゲルニカー」。
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ポスターを観た時から不思議に思ってた。
戦争もので、肉弾戦を描くようなのに、
なんで、こんなかわいらしい三等身のキャラクターなんだろう。
とりあえず、観て考えようと映画館に行った。

なるほどー。これはリアルなキャラでは、キツすぎるもんなー。
けど、人間含め動物以外、植物や岩や、
戦闘機などはすごくリアルに描いてて、
伝えたいことがリアルな現実だということが分かる。
おぞましいほどの現実を描き込んで、
戦争の悲惨さを伝えるために、
敢えてかわいらしいキャラで、入口を広くしたのだな。
製作陣の狙いではないかもしれにが、
ワシのような顔認識能力の低い人間にとっては、
思わぬメリットもあった。
キャラをきちんと描き分けてくれてるので、
誰が誰か、混乱することなく、観られたのである。
実写の戦争映画だと、同じような軍服着てて、
同じような髪型してるんで、よく訳わからなくなるんよね。
助かったなあ。
敵兵も同じように死ぬこと、同じように母を愛してたことを
描いているのも、子どもさんも観る戦争映画としては、
大切なことなんやろな、と思う。
ヒーローものや怪獣もののように、
正義と悪で分けるのではなく、
同じ人間同士が、憎み合ってるわけでもないのに、殺し合う、
戦争の醜さを描こうとしてる、という意欲を感じた。
実際、劇場には、冬休みってこともあって、
かなり小学生くらいの子供を連れた親子の姿も多かった。
吉敷くん、銃の名手で、銃で敵を殺すことには、
あまり抵抗感じてないみたいだけど、
銃剣で、直接相手の肉を感じて殺すと、
トラウマになるほど、心に傷を負うのも、よくわかる気がした。
ましてや、今は、ボタンひとつで、
小さな国なら、国ごと破壊してしまえる時代、
人と人との直接的な触れ合いから離れれば離れるほど、
残酷な行為に罪の意識が薄れて行くのだろうな。
あの戦争は、無謀だからダメだったのではない。
負けるからダメだったのでもない。
戦争だからダメなのだ。
だから、すべての戦争は、ダメなのだ。
勝てる戦争ならしてもいいなんて、
アホで不合理な理屈があるわけない。
最後の同僚の、主人公に向かっての吐き捨てるようなひとこと。
みんなが同じではないことを、きちんと描いてたなあ。
漫画を趣味にしてたこと、功績兵であったことが、
ストーリーに反映されてるのも、ようできてるな、と思った。
ただ、原作を読んでないんだけど、
かなり端折って、短くしたんだろうな、
という印象が残ってしまったのは、もったいなかった。
アメリカ軍のCGで描いたようなリアルな兵器に比べ、
日本軍の兵器がちゃっちく見えたのは、たぶん狙いなんやろうな。
子供が観たら、トラウマになるかもしれないけど、
戦争を考える、きっかけになればええな、と思います。

