ふたつ続けて観てよかった。BBBムービー「2つのゼロ年」ロッセリーニ「ドイツ零年」、ゴダール「新ドイツ零年」。
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20世紀、ドイツは大きな価値観の変革を迫られたんやな。
1945年の第二次大戦法敗戦、つまりナチスドイツの崩壊、
そして、1990年のベルリンの壁の崩壊。
二つのドイツの「ゼロ年」を、それぞれ当時の大監督が描く二つの映画を続けて観て来た。

まずはロッセリーニがナチス崩壊後を描いた「ドイツ零年」。
子どもが、子どもとして生きていけない世界。
ある面では、冷徹なぐらい大人なのに、
本質的には子どものまま。
その両極端を、子どもという入れ物に入れる無理矢理さ。
この少年が大人の価値観で揺さぶられて、
ニッチもサッチも行かなくなるのが、
不憫すぎて、観てて本当に苦しくなった。
日本でも、同じような戦災孤児がいたんやろうなあ。
少年の目線を描きながら、
ドイツの戦後の状況が、詳細に伝わる見せ方は、素晴らしい。
そして、ゴダールがベルリンの壁崩壊後を描いた「新ドイツ零年」。
ゴダールらしく、場末を撮ってても完璧に美しい映像で、
断片的に壁崩壊後の「西洋とは」を描く。
流石に観念で、哲学的。
何度も繰り返される「西洋はどっちだ」という言葉が、印象的。
社会主義さえなくなれば、西洋化されて、幸せになる、
という妄信的な思いを描きつつ
「んなわけないやろ!」という冷徹な視線を感じた。
と言いつつ、やはりゴダールは手強い。
1時間くらいの映画やのに、うっすら寝汗かくくらい爆沈。
いつ「ほほう、なるほどね」とか言いながら、
ゴダール観られる大人になるんだろう。
順番もこの通り、ふたつ続けて観たので、
なんかより立体的に見えて来た気がした。
ロッセリーニはイタリア、ゴダールはフランス、
ドイツの節目を描く、この二つの映画が、
二つとも、ドイツ人ではない監督に作られてるのが、
ちょっと面白かった。

