京の冬の旅。第二弾「地蔵院(椿寺)」、そして、北野天満宮、大報恩寺(千本釈迦堂)。
昨日、天気も良かったので、
京都の千本付近を攻めることに。
今年の京の冬の旅、この地域に椿寺とも呼ばれる地蔵院がある。

ここでの特別公開、ワシ的メインは、五劫思惟阿弥陀。
阿弥陀さんが悟るまでに気の遠くなるくらい永い時間、考えはったんで、
螺髪が伸びて、大きくなったという仏像。
金戒光明寺では石仏で野外やった。
こちらは、屋内の木造。
学生ガイドさんが、やや初々しく丁寧に説明してくれはった。
そうか、阿弥陀さん、この永い年月、かけて悟り開かれて如来になったので、
この像のときは、菩薩さんやったそうな。それで手を合わせてはるらしい。
金戒光明寺のは、手を膝に置いてはったけど、てことは、
この少し後、悟らはった直後のお姿やったんやろか?
このお寺、北野の天満宮から近いので、
豊臣秀吉の北野の大茶会にまつわるものがあったり、
明治の廃仏毀釈のとき、北野天満宮にあったお宝を、こっちに移したり、
赤穂浪士とも関わったりと、なかなか面白い歴史があるようだ。
豊臣秀吉との関わりは、この「五色八重散椿(ごしきやえちりつばき)」。

椿って、冬〜早春のものって感じやけど、この椿は春に咲くらしい。
花の色は、名前の通り五色で、大層カラフルなそうな。
しかも、椿には珍しく、花の終わり、花丸ごと、ポトっと落ちるのではなく、
花びらが一枚一枚散って行くらしい。
それで、散椿なんやな。
椿、その花の落ち方が斬首っぽいので、武士に嫌われたらしいけど、
その逆で、この椿は、武士に好かれたらしい。
春先、観にきたいもんです。
ここから千本釈迦堂に行こうと思ったんやけど、
「あ、ほんなら北野天満宮経由で行こう、梅も咲き始めてるかもやし」と思い立つ。
途中で発見!長文屋ってここやったんか!

せっかくなので、切れかけてた山椒と、その場でブレンドしてくれるので有名な七味唐辛子を頂く。
ワシは、中辛にしときました。

北野天満宮は、そこからすぐそこ。


ち!お庭の公開も、盆梅展も、次の日からかよ!
タイミング失敗したな!
けど、お庭覗いてみても、境内のどこみても、梅、一輪も咲いてなかったんで、
次の日行っても、がっかりするとこでしたわ。
と、少し負け惜しみ。




ワシ、いかにも「インスタにええでしょ!」な感じの花手水、
チッ!とか思うんですけど、ここのは、なんかちょい野生的で好きでした。


蝋梅の黄色が良かったっす。
一応、梅観たってことにもなるしな。

なんか初めてやつでの花がきれいやと思った気がします。
天満宮の建物は、さすがに立派ですわ。桃山建築の豪奢さの頂点!



こんなん、ありましたよ。

最近、記憶力のなさにげんなりしてるんで、もちろん、やらせてもらいました。
人の形がある方の裏に、名前と数え年齢書いて、割って、そちらは奉納してお祈りしてもらいます。
紐のついた方をお守りとして持ち帰ります。
ようできたシステム!と感心。
しかし、ワシ、数えの年齢でゆーたら、64歳なんや!
なんかちょっとびっくりしたけど、
ほんなら年金まで、あと一年や、
なんとか数えの年齢で年金もらえんもんかな、とちょっとだけ思いました。
すんません。
千本釈迦堂に向かうんすが、少し遠回りしてでも、上七軒は通っておきたい。


お昼過ぎって時間でしたけど、
そろそろ準備の始まる頃らしく、
時折、板前さんが通りかかります。
こういう時間の上七軒も、なんかええ感じやな。
「前略おふくろ様」の世界に紛れ込んだような気分もしました。



千本釈迦堂、来るの、もしかして初めてか?
本堂も国宝やし、仏像も京都屈指のクオリティで、
国宝、重要文化財、山盛りやのに、
あまり国内外のガイドに載ってないのか、
人も少なく、外国人は皆無やったと思います。
この本堂は京都市内で最も古い建築物です。
応仁の乱のときの西陣のど真ん中やし、
数々の戦乱や大火にも焼け残ったという、
奇跡のような鎌倉初期の建物です。

しかも、この本堂を建てた時のエピソードが、
今でも、すごく有名なキャラクターを生み出しました。


おかめさんです。
あの下膨れの愛嬌のある顔なので、3枚目キャラとして扱われること多いですが、
すごく、美しくも悲しい物語の主人公なのでした。
(アメノウズメが起源とする説の方が有力ではありますが)
ワシ、かつておかめ納豆のCM作らせてもらったので、
ちゃんとお参りしました。
つーか、もっと早くお参り、来とけよ!
※このCMはワシ担当ではないんですが、このシリーズのちょい前のやつ、やらせてもらいました。
これがおかめ伝説の元になった斗拱。


これそのものかどうかは、わかりませんけどね。
本堂にいくつもある斗拱のどれかひとつなんやと思います。
この後、有料区域に入って、霊宝館に行くと、すごく広くて、天井も高い建物の中に、
たった一人でした。
最初ちょっと怖かったんやけど、
快慶さんや定慶さんの作ったリアルで美しい仏像や宝物に囲まれて、
重要文化財や国宝に、一人で対峙してるうちに、
なんや不思議な幸福感に包まれて、ほんま体があったかくなった気がしました。
歴史ある、これらの仏像さまたちの、
一番近くにいるのは、この瞬間ワシだけなんや、、。
これを法悦と呼ぶのは、間違いなんすかね。
この後、さらに国宝に包まれます。
本堂の内部見学です。
こちらに行くと、お坊さんがお話しされてて、たくさんの方が聞いてはります。
「もしかしたら、まずこっちに来たら良かったんか?」
ワシ、全然知らんかったんやけど、
このお寺、奥州藤原氏の秀衡さんの孫、義空さんが創建されたんやそうです。
すげえなあ!あの時代、ほとんど異国のような感じやった、
平泉の一族の寺が、京都市内最古の建物とは。
なんかすごい執念みたいなもん、感じますわ。
霊宝館は撮影禁止やったのに、この国宝の本堂の中は撮り放題でした。


本尊の釈迦如来は秘仏やけど、年に四回公開されるらしいです。
次回は節分。また来ようかな。
お前立ちの天上天下唯我独尊の釈迦像が、小さくて可愛かったです。
その隣には、おかめコーナー。
おかめさんに夫婦円満や、子宝成就とか願い事をした方が、
叶ったら、おかめ像を寄進する伝統が昔からあったらしく、
古くは、室町の頃から、今までのものが展示されてました。
中には、こんなのも。



おかめ瓦。

この後、お坊さんが「では霊宝館に参りましょう」。
ああ!やっぱりそうやったんや!
間違うた!!
もう一度行って、お坊さんの説明、聴きたい気もしたんやけど、
ワシの海馬やと、聴いてもすぐ忘れるやろうし、
何より、あの法悦か、と思うくらいやった、一人の時間を、
一番の記憶にしたい気がして、
寺をお暇することにしたのでした。

