坐禅&薬膳@宇治宝善院。
金曜の夜は、宇治に坐禅を組みに。
以前、臨済宗の坐禅に行ったんで、
今回は黄檗宗の坐禅に。
いつか曹洞宗のも行って、
坐禅制覇しようと思ってます。
京都市内、上京区本法寺からバスで京都駅に向かう。
「時間的に楽勝!」思ってたら、JR奈良線が遅れてて、ちょい焦ったが、
なんとか、集合少し前に着きました。

そうか、ここって、干支の寺で有名って、なんかの番組で聞いたな。
ワシの干支の寅は?と探すと、入口すぐでした。
丑と一緒でした。

可愛いお地蔵さん!ええ庭!
こじんまりとしてるけど、ええお寺です。
期待が高まります。



けど、他の参加者、全然来ないなあ。
思ってたら、お坊sんが現れました。
「今日はお一人です」
えええ!ちょっと緊張しますやん!
しかも、すらっと長身で、男前、
なんかモデルさんみたいなお坊さんです。
余計に緊張しそうですが、
すごく優しく丁寧に喋ってくださいます。

お坊さんが教えてくれたQRコード、宝善院さんのインスタに繋がります。
この写真からでも行けますので、
興味のある方は是非!
へーインスタやってるんや、デザインもええし、
なんかやっぱりお寺って、いろいろ進化してはるんやなあ。











部屋の佇まいも、茶器もすごくええ感じです。
今日はここを独り占めできるんや、思ったら、嬉しくなってきます。
さあ、坐禅です。
坐禅の前のお話も、優しくわかりやすく、
少しのユーモアも交えて進めてくださいます。
なんだか、ええ時間!
一人で良かったかも。
坐禅は、三段階に分けて、丁寧に教えてくださいます。
まずは、姿勢から。
「そうや、目はつぶらないんや」
臨済禅でそれは習ったな。
まずは、試しに5分間。
目線は目の前、1メートルくらいの畳のヘリを見つめます。
あかん!自分でも、「なんや!ワシ!」思うくらい、
いろんな雑念が頭を占めます。
なんや畳のヘリの両側が光ってるように見えたり、
次の瞬間には、全然光ってなかったり、
臨済禅の時も感じた不思議な感覚がやってきます。
休憩の後、呼吸法と、その数え方を教わって、次は10分。
呼吸を数えてるからか、今度はあまり雑念は入らず、数に集中してます。
その分、少し眠気がやってきます。
あ!背筋、頭のてっぺんを糸でまっすぐ上に引っ張られてるような感じやったな。
さっきの5分より、少し短く感じるくらいで、10分が過ぎます。
最後に心の持ちようを教わって、再び10分。
なんだか心が澄んできた気がします。
暗示かもしれんけど、気持ちが穏やかになってることは間違いないです。
けど、ワシの中のドス黒いものが消えたわけではなく、
沈澱してるのでしょう。
それをかき混ぜると、また澄んだところがなくなっていくのかもしれません。
穏やかに、穏やかに。
無意識に、澄んだところを意識する。
なんか矛盾してるようにも思えますが、
そんなことを考えてた気がします。
この10分は、さらに先ほどより短かって気がします。
もしかしたら、ところどころ寝落ちしてたのかも、ですが(笑)




さあ、薬膳タイムです。
このお坊さん、お寺の副住職さんらしいですが、
本山萬福寺の料理長みたいなものもされてるらしく、
料理にいろいろ工夫されてるらしいです。


うむ!!精進料理なので、濃い味はないけど、むっちゃ美味しいです。
特にお汁!胡麻の風味が濃厚で、鼻に抜けていくのは、初めての感覚です!
あまりに美味しくて、勧められるままにお代わりさせていただきました。
ご飯も、雑穀でしょうか、まぶしてあるものが美味しくて、
食べ切るのが残念なくらいです。
お野菜も、よく炊き込んであって、味の奥行きが感じられます。
食べてて楽しいお食事です。
食べ終わると、お茶タイム。
ここまで遠慮してたのですが、
副住職さんが「撮ってもいいですよ」と仰ってくださったので、
撮らせていただきました。


丁寧に淹れてくださったお茶は、なんとピンクのお茶!
少し甘みがあって、美味しいです。
お茶菓子は、副住職の自信作らしいです。
萬福寺の名物、寒天に花を閉じ込めた綺麗なお菓子。

これも両方、美味しくて、お茶をお代わりさせて頂きました。
その間、この茶器を福建省で見つけた時の嬉しかった話や、
萬福寺での修行の話など、いろいろなかなか聞けないお話を伺いました。
ほんま一人で良かった!と、この時には思ってました。
それくらい、穏やかで、豊かで、満ち足りた時間でした。
あっという間に、帰る時間です。
けど玄関先までの間にも、いろいろ話ししたり、
お土産物のところに寄り道したりするワシを、
めんどくさがらずに、優しく見ながら、説明してくださいました。

これは、隠元さんの直筆らしいです。
御朱印帳の説明や、他のお土産物の説明をされる時、
「無理に買っていただこうとしてるのではない」という気持ちを繰り返されて、
ほんまに品のいいお方やなあ、思いました。
御朱印帳も、品が良くてええデザインやったんですが、
ワシ、御朱印とか集め出すと、きっと熱中して、
お参りして、仏さんに祈ったり、お庭観たり、仏像や建物を味わうより、
「できるだけたくさん御朱印を集めたい」とお参りもそこそこに、
一日でたくさん、回ろうとする、
スタンプラリーのような気持ちになってしまいそうな気がしてて、
自分に御朱印帳は封印してるんですが、
その辺のアホな話もにこやかに聞いてくださいました。
門前まで見送ってくださって、なんやほんま、
ワシのしょうもない心根が、少しだけでも上がった気がする時間でした。
大阪に着いたのが、20時前、実は、この日、
もうひとつ、写真の展示を観にいくつもりやったんですが、
この日は「ほんまに三月?」と思うほどの寒さ、
特に月曜に石垣島から帰ってきたワシにとっては、
真冬か!と思えるような寒さでした。
それにも増して、お寺で感じた気持ちを、
できるだけ、そのまま家に持って帰りたい、という気持ちになって、
天満橋から、まっすぐ家にチャリで帰ったのでした。
家に着くと、顔がガチガチになって、しばらく動かないくらいだったんで、
「まっすぐ帰って正解!」思いながら、
満ち足りた穏やかな時間を反芻するのでありました。