ShinBow@Sunset2117 under the full moon。

昨日は、大正のタグボート、Sunset2117に、
ShinBowさんのライブを観にいった。

オシャレな場所。
ワシに似合わんこと、甚だしい。
しかし、ワシは明日もここに来る予定なのだ。
すっかりオシャレさん。

1枚目の写真左手のSunset2117でShinBowさんのライブがあったのだ。
ギリギリに入ったワシは、後ろの方、カウンターの近くに陣取った。
喧騒が少し落ち着いた頃、ShinBowさんがステージに座る。

波音の間から、あの声が聴こえてきた。
そんなに度々聴いてる訳やないのに、
最初に浮かんだ言葉は「懐かしい」。
ああ、ShinBowさんの声だ。

歌もその波のように、少しずつ変わっていき、
いつしか「てぃんさぐの花」が響いている。
途切れることなく、継ぎ目もなく、歌は「きらきら星」に。
メドレーというのではなく、自然に変わって行く気がする。
歌ってる本人にも、どう変わるのか分からないのかもしれない。
こんなふうに波のようにいつまでも続く歌、
音楽として、ひとつの理想かもしれん。そんな気がした。

ここは、2階の会場で、一部、1階に吹き抜けになってるので、
音はそれほどよくないけど、
あちこちから子どもの声が聞こえてくるのは、
毎日の暮らしの隣にあるShinBowさんの音楽のええ味付けになってる気がして、
なんかええ感じ。

わざわざ会場で、音楽に関係ない世間話してる大人は、
少しイラッとするけど(笑)
席どり失敗したかな。
もっと早くくれば良かった。

おお!これは前にも聴いたな。
「十九の春」の歌詞で「黒の舟唄」の節、
ShinBow節、炸裂!
嬉しいー。

いつの間にか太鼓も入って、なんか会場も一段と熱くなってき来ていた。

二部、恒例の沖縄方言コーナー。
名護と恩納村の言葉の違いが面白い。
ほんまに沖縄って、ちょっと離れるだけで、全然違うんやなー。
まあ、どっちも何言ってるのか、
全然分からんのんですがね。
けど、リズム聴いてるだけで、面白い。

平安の頃の京言葉が基本とか、
だから鹿児島や青森の言葉と近いとか、
けど、貿易やってたので東南アジアの言葉も混じってるとか、
民俗学的考察が、ほんま興味深い。
そこから、沖縄で生きる人たちの話。
テーマパークとか、冷凍保存された沖縄ではなく、
活きた沖縄が垣間見える。
ShinBowさんの住む本部の近くには、
もうすぐ、新しい大きなテーマパークができるそうだが、
どうか、ShinBowさんの生活を、
邪魔することがありませんように。

お!ゲストの女の子、登場。
ゴスペル?「アメージンググレース」?「涙そうそう」?
上手やけど、どーゆー繋がり?(笑)

shinbowさんは、アメリカ兵の息子、
戦争には絶対反対やけど、
戦争がなかったら生まれなかったという矛盾を抱えてる。
そのことを話しつつ、捕虜収容所で生まれた、カンカラ三線の話から、
屋嘉の収容所で生まれた屋嘉節を。
ブーテンさんの「命ヌ御祝事サビラ」を思い出す。
沖縄の人たちは、一番辛い状況を、
歌や踊りで切り抜けようとしたのだなあ。
もし、沖縄に歌や踊りがなかったら、
あの状況から立ち上がれたのだろうか。
沖縄は、ああいうことになるずっと前から、
もしもの時の対策として、
歌や踊りに傾倒していったのではないか、
ShinBowさんの演奏聴きながら、
そんなことを感じた。

こういう背景も下敷きにしてるから、
ShinBowさんの歌は深いのだなあ。

収容所の中の芸能祭の話、アメリカ兵も一緒になってカチャーシー踊る話、
ええなあ。
Ry Cooderが浮かんでくる。

ワシも行ってた伝説の「あおによし」でのRy Cooderとチャンプルーズの共演。
「Going Back To Okinawa」は4分39秒あたりから。

あれ?唐船ドーイでも、踊らないのか?皆さん?

あ!踊り出した!良かった!

そのまま「ちょんちょんキジムナー」、踊りの渦が広がる。
ワシも久しぶりに踊らせてもろた。
こういうとき、必ず出てくる「踊らせおばちゃん」。
ワシがちょっと疲れて、座ったタイミングで、
ワシのとこ来て、立たせようとする。
無理強いはやめて!(笑)
ShinBowさんも、ずーっと、ゆーてるでしょ。
「好きにしたらいい」って(笑)

カチャーシーのあと、場内を沈めて、
「本当の民謡を聴いてください」。
「民謡酒場には民謡はない。本当の民謡は生活の中にある」。
ああ、もうひと言ひと言、うなずきまくる。
「人の顔見て歌ってるのは、民謡じゃない」
「小銭ちょーだい、って言ってるようなもの」。
ああ、そうそう!
ほんまそう!
だからワシ、観光民謡酒場、
すげえ苦手なんよね。

伊江島の「ましゅんく節」。

この歌が、どうやって生まれたか、
のShinBowさん予想、おもろい!

本当にMCも興味深い。
そーそー、歌って基本、口伝やのよねー。
だから歌詞も少しずつ違ういろんなバージョンがあったり、
隣町で全然違ってたり。

工工四(くんくんしー)もない時代は、
口伝が基本やったろうし、
工工四できてからも、そこに書ききれないことにこそ、
民謡の本質があるような気がする。

五線譜にしてもそうなんやけど、
楽譜って、録音手段のない状況での記録メディアでもあり、
他に手段がないから、そうやってたけど、
音楽そのものではないんやろな。

やっぱり、口伝が一番正しい気が、最近してる。
いくら口伝で師匠から伝えられたとしても、
頭の中の記憶だけでは、全く同じにはできない。
結果、口伝をベースに、各々が、意識的に、無意識的に、
自分の色を加えていくことで、
沖縄民謡は、豊かになっていったのだろう。

工工四、録音、録画、、記録メディアができてから、
民謡は、次第に貧弱になっていってる気がするのは、
師匠のまんまを追いかけることができてしまうから、
模倣の精度は上がったけど、
模倣を超えられる人が少なくなったからかもしれない。

そんな中で、ShinBowさんのように、
模倣にとらわれず、自分の歌に自覚的で、
確信を持って、それを高めていける人は、
本当に貴重だ。

そして、ワシの心を揺らす日本の世界のミュージシャンは、
必ず、この模倣を超えたオリジナリティを持っている。
そういう意味では、ShinBowさんは、
本当に世界レベルのミュージシャンだと思う。
沖縄の本部の田舎から世界を見据えて、
自分の音楽を極めている。
もしかしたら、東京や大阪の都会じゃないからこそ、
いらん影響を受けることもなく、
その結果、世界に近いのかもしれない。

最後、憂歌団の木村さんの話して、
木村さんと一緒にやった「ケセラ」を、
じいちゃんの国の歌として、歌う。
ShinBowさんのお父さんはイタリア系のアメリカ人で、
おじいちゃんはイタリア人らしい。

以前に共演してこの曲をやった話はこちら。

最後の大合唱は「キラキラ星」。

「芸能界は苦手」で、ShinBowさんは、
そこにはいなくて、本部で「芸能」をやっている、
という話も、普段ワシが「芸能界」や「芸能人」という言葉に、
強烈に感じてる違和感とシンクロしてて、
嬉しくなった。

ShinBowさんが「アンコールはやらないよ」
サインを出しまくって、終わったけど、
やっぱり起こるアンコールの手拍子(笑)

それに苦笑いしながら、応えるShinBowさん。
「すべての人の心に花を」のサビを、
ひとことひとこと、長く伸ばしながら、
「🎵~泣きなさ~い~~笑いなさ~い~。
いつの日かいつの日か、花を咲かない~」。
で、ほんまに短く終了。

心の中で、ワシ、大爆笑!
ShinBowさん、百点!

そう言えば、昨日は満月やった。
終演後、偶然撮れたShinBow&full moon。

ShinBowさんといろいろお話もしたかったんやけど、
ちょっとケツがムズムズするこの場所にいるのが、
辛くなってきて、退散することに。
他の観客と写真を撮ってらしたShinBowさんに、
挨拶すると、写真中断して、
熱い握手をしてくれた。
なんだかその握手で、
ShinBowさんが、ワシの気持ち、全部わかってくれてるような気がして、
ちょい泣きそうになる。

大正駅に向かいながら、
「そう言えば駅前にええ立ち飲みあったな、
オシャレモードから、普段モードに切り替えるため、
一杯だけ、飲んでいくか」思ったのに、
その店着くと、目の前で「閉店ガラガラ」のシャッター。

思わず浮かんだフレーズは、
「🎵〜このやるせない
   モヤモヤを
   誰かに告げようか」

なんとか無理矢理このフレーズを頭の中で、
ShinBowさんの声に変換しながら、
地下鉄で家に向かう。

南森町でも、満月はくっきり輝いてた。
いろいろあったけど、本当にええライブやった。

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