パイレーツカヌー&Anya Hinkle withスーマー@ムジカジャポニカ。

昨日は、久しぶりのパイレーツカヌー。
ボーカルのベスさんがアメリカ在住のため、なかなかライブがなく、
結局去年は観られなかった。
一年数ヶ月ぶりのパイレーツカヌーのライブだ。
しかも、アメリカから素晴らしい歌手&フィドル奏者の
アーニャさんを連れて来てくれた。

まずは、そのアーニャさんだが、一緒に登場したのは、
サプライズゲストのスーマーさん!
まあ、予想はしてたけどな(笑)
ほんまに透明なアーニャさんの声、
そしてそれを包むようなスーマーさんの声、
二人のハーモニーが素晴らしかった。

二曲目は、スーマーさんの「泥水は揺れる」。
この曲、好きなんよねー。
アーニャさんのフィドルもいい!
声で言えばハスキーな感じのフィドル、
なんか弦楽器やのに、息の要素が入ってるような音が面白くて、曲に合っていた。

次はなんとベスさんも加わって「グッバイジャクリーン」。
この曲、パイレーツカヌーを好きになったきっかけの曲だ。
冬の凜とした空気、誰もいない部屋、書きかけの手紙、窓の外は雲、
だけど少しだけある晴れ間から、日差しが部屋に一筋入っている。
なんかそんな風景が浮かぶ。
静かで美しい。

そして、パイレーツカヌーの男性陣、パイカスの3人が入ってくる。
音は分厚くなるが、決してゴテゴテはしない。
透明度は変わらないまま、奥行きが出た感じ。
アーニャさんとパイレーツカヌーの親和性は凄いな。
アーニャさんの曲でも、パイレーツカヌーの曲のように聴こえてしまう。
曲と曲の間の縫い目がまったくわからない。
完全にひとつのバンドとしての音が聴こえてくる。
曲を重ねるごとに、アーニャさんの声が耳に馴染んでいき、
ここが夢なのか現なのか、その境がなくなってくるような気分になっていく。
「極上にもほどがある」とジョンソンtsu氏、のたまう。

そして、2部に登場のパイレーツカヌーは、やっぱり、いなたく、瑞々しく、美しい。
なんか初めて西洋音楽を好きになった頃を、思い出すような気持ちになる。
それは決して、こんな音楽じゃなかったはずなのに、
なぜかパイレーツの音楽は、そんな気持ちにさせてくれる。
もしかしたらワシの前世はアメリカ人で、アメリカの中西部の農村で生きてたのかもしれん。
ちゃうやろうけどな。

なんか現に別れを告げる最期の最期のとき、こんな音楽を聴いていれば、
どんな悪いことをしたやつでも、もれなく天国に召されるような気がするなー。

今日ちょっと残念だったのは、サラちゃんと欅さんが欠席だったこと。
サラちゃんと、ベスさんのハーモニー、もう気が狂うほど気持ちいいし、
欅さんのフィドルも、広がりあって素晴らしいんだけど、
二人とも産休明けで、子育てあるから仕方ない。

その代わりと言っちゃなんだけど、ベスさんの新曲やピックアップした曲を、
パイレーツカヌー男性陣(パイカス)でアレンジした、
本邦初公開の曲をたくさんやってくれた。
その中ではキューバの民謡が面白かった。
今までのパイレーツカヌーには、あまりない感じの曲。
でも、そこはパイレーツカヌー、ずぶずぶのカリブにはならず、
やっぱり、いなたく美しいパイレーツカヌーの音楽に仕上げてる。
そのバランスが凄いなあ。センスって、こういうことなんやろなー!
ベスさんは歌い手としての完成度が高い。
新曲でも、間違いなくパイレーツカヌーのベスさんの歌になってる。

大好きな曲「スパイグラス」で、これを日本語に訳してカバーしてるスーマーさんが再登場。
最初はベスさんが英語で、続いてスーマーさんが日本語で、ハミングは二人一緒に。
聴いたときに「あ、これ、聴きたいってどこかで思ってた音や」と気がついた。
自覚してなかったけど、スーマーさんバージョン聴いたときから、
ずっと、こういう形のこの曲をワシは求めてたんだなー、としみじみわかった。

ラストの曲はスーマーさんと交代でアーニャさんが出てきて、
パイレーツカヌーの新曲。
欅さんがやる予定だったフィドルをアーニャさんが弾く。
また、この新曲が、ちょっと元気な感じで素晴らしい!一発で好きになってしまった!

アンコールは、パイレーツカヌーのライブでは必ず聴く
テーマソングみたいな「ギターブルー」。
あー!アメリカや!あー農村や!と思ってしまうノリのいい曲。
会場乗りまくる。何?この多幸感!!
きれいに洗われた心に、改めて、元気な気持ちが積もっていく。
濁りけのまったくない透明なそれ。

アンコールは一度では終わらない。
2回目のアンコールは「ガル・フライング・ノース」。
この曲は、観客巻き込んで、みんなで歌うとこがあって、
歌ってるうちにギターブルーで積もった元気が、
さらに重なって最後には昇天するような気分になった。
終われば10時半。そんなに時間経ったかなー。
と不思議な気分になる3時間だった。

アーニャとヨッシーに記念写真にちゃっかり混ざったり、
アフターライブも楽しかった。

が、気がつくと、11時半には岩城さんと中井大ちゃんと
ワシだけになってた。

ああ、でもスペシャルな1日であったことよ!

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