藤田まことさんの歌う「ざわわ(さとうきび畑)」。
関西広告業界の大恩人、カメラマンの大御所、平野力さんが
上げていらっしゃった動画。
藤田さんの歌、ちゃんと聴いたことなかったけど、
こんなすごい声量の方やったんや。
立ったの17歳で沖縄に散った、藤田さんのお兄さん。
この歌に出会った時の藤田さんの気持ちを思い浮かべる。
お兄さんと重なったんだろう。
自分の兄への思いを、誰かが形にしてくれた、
と、驚いたのではないだろうか。
この歌には、そんなふうに自分を重ねた人が、
たくさん、いらっしゃったのだろう。
そして、最後の叫び。
「兄貴、沖縄の海の底から、大きな声で世界にゆーてくれ。
戦争は、もうええ、戦争は、やめてくれと」
体丸ごと、鷲掴みにされたような気持ちになって、
涙が止まらなくなった。
ちょうど、昨日までの帰省で、おかんと、
おとんが弟に送った葉書の話をしてたところだった。
戦争終盤の昭和20年6月の葉書なので、
おとんらしくない、軍国少年のような言葉が並ぶが、
最後の三行、弟への思いが溢れていた。
そして、その葉書を終生、大切に持っていてくれた、
弟、勇叔父。
藤田さんの歌が、
いろんな思いを引っ張り出してくれた。
平野さん、ありがとうございます。