ムジカでカリフォルニア〜The Color Forty Nine来日祭。

昨晩は『ムジカでカリフォルニア〜The Color Forty Nine来日祭』。

まずはOAで「はいからはくち」。
初めて聴くバンドだけど、
「はいからはくち」って、はっぴいえんどの曲名にあるから、

「それ系かな」思ってたら、
けっこうゴツゴツした感じ。
ファンクやったり、ちょっとスカ混じったり。
ちょっとメロディアスな曲もあったが、
リズム隊がゴリゴリで、ギターがノイジーなんで
全体としては、やっぱりゴツゴツ。
ラストの「明日は来ない」が一番グッと来たなあ。
うん、ええ感じ。

続いて「黒岩あすかと夜」。
これも初めて聴くバンド。
囁きかけるような声、だけど決して弱々しくはなく、
むしろ意思を感じる強い声。
その声が混沌とした音の海を、揺られながら突き進む。
ステージ上にはドラムとギター、ギター&ボーカルの3人なのに、
どこからかベースが聴こえてくる。
なんでや?と不思議に思ってたら、
ベースの人がステージに向かって座りながら弾いてた。
派手さはないが、一曲一曲が
降り積もるように、印象を残してゆき、
結果的には、強く心に刻まれる。
そんな音楽やと感じた。
このバンドも最後のポエトリーリーディングと
咆哮のような曲が、一番印象に残った。
ずいぶんスタイルは違うかもしれんが、
ミチロウさんを思い出した。

続いては、テニスコーツの植野隆司さんのギターと、
稲田誠さんのウッドベースのデュオ。
それぞれで聴いても、味わい深い音が鳴っているんだが、
それが一緒になると、さらに味わいが増す。
二人とも全然別のことをやってるようで、
合わせて聴くと、やっぱりひとつの曲やってて、
その同期してるとことかにハッとする。
メロディーらしいメロディーもなく、
音の羅列にも聴こえるかもしれないが、
それを何かが音楽たらしめている。
それが何ものかは、わからないのだが、
聴いてると、いつの間にか引き込まれている。
「この後、どーなるんやろ?」と
ドキドキしてたりする。
植野さんのギター、不思議な音出すなー。
それを受ける稲田さんのベースも、
ほんまに豊かな音色。
一流の音職人による、音見本市のような
不思議で興味深い演奏だった。
二人だけの演奏はなかったので、ボーカル入りだけど、
一緒に演奏してる動画を。
昨日の雰囲気はここでも感じます!

そしてトリは、タイトルの由来、
サンディエゴから「The Color Forty Nine」。
ウクレレ、バイオリン、ドラム、ベースという変わった四人編成。
と言っても、ステレオタイプのカリフォルニアイメージとはずいぶん違って、
フォーキーでクールな音楽。
なんかパンクもジャズもカントリーも
一通り通過して、いろんなとこ、彷徨したのち、
ここにたどり着いたみたいな、大人っぽい音楽やなあ。

バイオリンの使い方がめっちゃおもろい。
普通に弓で弾くと思えば、ずっとピチカートやからか、
もうギターみたいに横抱きにしてたり。
バイオリンやけど、バンジョーみたいに聴こえたりする。
弓を引くと、枯れた砂漠の夕焼けのように広い世界が広がる。
曲によってはヴェンダースの映画思い出したり、
コーラスの気持ちよさは、小さな恋のメロディの頃の、
ビージーズっぽかったりもするなあ。
ところどころドアーズも覗く気もする。
けど、全体はThe Color Forty Nine独特の色が覆ってて、ブレがない。

おお!植野さんがアルトサックスで加わった。
この曲がクールなまま、哀愁感じるカッコええ曲!
なんかウクレレからシタールみたいな音が出てきた。
ウクレレやないのか?
曲もなんか神秘的な匂いのする
アジアンチックな音で、
さっきドアーズ思い出したこともあって、
地獄の黙示録っぽく感じてしまった。
が、それは、たぶん間違いなんやろな(笑)
ラストの曲もカッコ良かった。
中ではけっこう早めのリズムなんやけど、
軽快とゆーのとは、ちょっと違って、
なんとなく浮遊感を感じる演奏。
なんで彼らがアシッド・ロック&フォークと言われてるのか、
なんとなくわかった気がした。
バイオリンのピチカートが、
なんとなく琴のように聴こえるのも、面白かった。

もちろんアンコール。
陰か陽かで言うと、常にゼロ以下の陰なのに、
熱量は、すごくある、めっちゃ興味深い演奏でございました!

めっちゃ系統バラバラな対バンでしたが、
なんとなく一緒にやる意味を感じる不思議なライブやった。

The Color Forty Nineのウクレレ&ボーカルの方、終演後、
機材片付けてるPAの人に、
お疲れビール渡してた。ええ人!

今思い出したけど、ワシがビルの二階にあるムジカ入るとき、
一階の沖縄料理屋から背の高い西洋人が4人出てきて、
西洋人が大阪で沖縄料理って、おもろいな、
と思ってたんすが、よう考えると、この4人でした。
なんかわからんけど、やっぱりええ人!

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