宮里千里@まほろば。
月曜日の夜は、京都出町柳の少し北、
高野川に面した「まほろば」に、
沖縄の宮里千里さんのお話と、
千里さんがフィールドワークで録音した、
沖縄音楽の貴重音源を聴く会に行ってきた。
バス停を降りると、川の水音と、虫の声に包まれる。
ああ、もう秋なんやなあ。

まほろばは、何度かお邪魔した大好きな店。
初めて鈴木常吉さんの生の歌を聴いた店でもある。
マルチーズロックとカニコーセンのライブを主催させて頂いたこともあった。
2018年、手術後、初めて大阪を脱出したときの行き先も、
ここやったんやなあ。
そんな思い出深い店で、宮里千里さんの貴重音源、聴けるとは!
千里さん、以前は、那覇栄町で古本屋さんやってはって、
何度かお邪魔して、お話しさせて頂いたり、
「生活の柄」でライブご一緒させて頂いた時に、
ちょこっとご挨拶したり、したこともあるんですが、
千里さんの音源「すごいよ〜〜!」と、
平井さんはじめ、いろんな人にお聴きしてたので、
ぜひ、いろいろお聴きしたいと思ってたんでした。
CDは「琉球弧の祭祀 – 久高島イザイホー」というのを持ってます。
なぜか、2枚(笑)
教えて頂いたSanae Hishidaさん、
ほんまにありがとうございます!
お店は、けっこう知り合い同士の人が多いようで、
いつも座る後ろの方の席は、その団体さんが座ってはったんで、
Sanae Hishidaさんと若い男性に挟まれて、かぶりつき席で聴かせて頂きました。
その若い男性、どっかで見たことあるなあ、とぼんやり思いつつ。

千里さん、いつもシャツがオシャレなんよな〜〜!
お店のPAの調子が悪いらしく、
Bluetoothで小さなスピーカーに飛ばして、
それをマイクで拾って、アンプで音出すことに。
デジタルなんだか、アナログなんだか、、。
けど、この間に挟まる空気の音が、
却って、臨場感があって良かったかも。
千里さんの音源は、千里さんが、実際に自分の足で、
沖縄、宮古、八重山から奄美まで、歩き回って、
集めたお祭りなど、民間に伝わる音源。
イザイホーはじめ、今や失われた音源も数多い。
そんな音源を、あれこれ、千里さんが喋りながら流してくれる。
で、千里さんのお話が、本当に興味深く面白い!
あっと言うまに時間が過ぎていく。
この日は、かつて千里さんの近所に住んでて、
今は故郷の京都に帰られた黒川修司さんもいらっしゃったので
(上の写真、千里さんの隣の方)、
話があちこちに脱線するのも、面白い。
千里が「黒川修司さんの『十九の春』が絶品」と言ってはったんで、
家に帰ってから、聴いてみると、
ほんま、自分自身の歌にまで昇華した、ええ「十九の春」でした。
千里さん「歌ったら?」とけしかけてくれたんやけど、
黒川さん、この日は、歌わず。一回生で聴いてみたい!
えええ!しかもオクノ修さんの同級生?
嘉手苅林昌さんの付き人?
その曲をオクノさんがカバーしてる?
ベースは船戸さん??
ほんで、ええ曲やん!
なんと!マルフクからもレコード出してるんや!
なんで今まで知らんかったんやろう、思うくらい、面白い人やなあ。
すんません!
話がそれまくってしまいました。

聴かせて頂いた千里さんの音源は、
民謡以前、琉球古典音楽以前、
三線も入ってない、無伴奏か、鳴り物だけの演奏で、
神様に捧げる神歌が中心だった。
きっと、沖縄の元々の音楽は、こんな感じで、
民謡とか三線とか、はっきりとしたメロディがあるもんは、
これより後の時代のもんなんやろな。
と言うか、三線のような音程のある楽器が入ってきたから、
メロディや、節回しや、四拍子なんかが生まれたんかもしれんなあ、思った。
それくらい、ある意味プリミティブで、
観衆を意識してない音楽が多かった。
何度も何度も反復する音楽も多くて、
曲によっては、アイヌ音楽を思わせるものも、あった。
その辺から、探っていけば、縄文の音楽とかに、
辿り着けるんかもなあ、思った。

休憩時間、外の空気を吸いに出る。
このお店もそうやったけど、
京都には、お正月のしめ飾りみたいなんを、
年がら年中、飾ってるところが、ちょくちょくある。
多分、蘇民将来とか、その辺の信仰なんやろなあ。
と、席に戻ると、Sanae Hishidaさんが、
ワシの隣に座ってた若者と盛り上がってたので、混ぜてもらう。
若者、こんな音楽聴くの初めてみたいやけど、
すごく興味を持ってくれたようで、嬉しい。
二部でビックリしたのは、千里さんが那覇の町角で演奏してた、
里国隆さんを見つけて、そのまま録った音源を流してくれはったこと。
うおおおおお!ワシの大好きな里さん!
レコード以外の、実際那覇の町角で演奏してる音源なんて、
聴けるとは思ってなかった!
大興奮。
今、千里さん、那覇栄町のお店のシャッターの音、
録るのに、熱中してるそうや。
わざわざ節酒して、マイク買って。
ほんま、そういうとこも、たまらん!!
千里さんの音源、モリトと喋りながら流してるのがあった。
これも、めっちゃ面白い!
長いけど、リンクしておきますね。
終わってから、しばらく、Sanae Hishidaさんや若者と、
千里さんも巻き込んで、お話しできた。
かぶりつき席で良かった!
千里さんが名刺くださったので、ワシもお返ししようと、
名刺を出すと、若者が、「あ〜〜橋本ヒネモスさん!」と叫ぶ。
ワシのブログ(これのこと)を時々読んでくださってるそう。
ええ?と話を聴くとバンドをされてるそう。
なんてバンド?って聴くと「ムーズムズの小西です。」
あああ!そ〜か!だから見たことあったんや!
ムーズムズはヤッチさんが鍵盤やってるバンドで、
ワシ、何度かライブ観たことあって、
「かっこええ!」思ってたバンド。
聞くと、ゆすらごの方が、このイベントのこと呟いてて、
「おもろそ〜」思って、家から近くなんで、フラッと、来たらしい。
そんで、ワシの隣に座る偶然!
「若者」思ってたけど、40半ばらしい(笑)
ほんま、千里さんの音源もお話も面白かったし、
ええイベントに参加できたわ〜〜。
ワシ、沖縄が絡むと、なんか芋づる式に縁が広がっていく気がする。
黒川さんのライブにも絶対に行こう!
千里さんとも、今度は生活の柄で飲もう!
ほんまに、最高の夜を過ごしました。
またまほろばで、ワシ史上に残る貴重な思い出が、できました。


『イザイホー』のCDを2枚も持っている方は、ひょっとして世の中に二人だけかも。もう一人は私です。
大阪の大正区でのエイサーを見たい、と、ある人に話したら、では神戸で「音を聴く会」を、やりましょうとなり、そこから、では、京都でもとなりました。その京都での縁が、東京でやりませんか、となり、多分、来春には数年ぶりに、と、なりそうです。 お会いできて良かったです。
コメント、ありがとうございます!
そんな偶然の連続で、あの日があったんですねー。
行けて、本当に良かったです!
また関西来てください!
栄町にもお邪魔します!
そう言えば、昨日の昼過ぎ、酔っ払ったモリトから電話ありました。
定休日で朝からYouTubeで音楽聴きながら飲んでて、
すっかり出来上がったみたいです。
何言ってるか、ほとんど分かりませんでした(笑)