ラストシーンが最高にイカしてました。BBBムービー「グッドワン」。
公式サイト
大人は、子どもが思うほど、大人じゃないし、
子どもは、大人が思うほど、子どもじゃない。
そして、大人も子どもも、それぞれ、
少しずつでも悲しみや、生きづらさを抱えている。

言ってみれば、父と娘と父の友人が、
キャンプしながら山を歩くだけの映画。
大きな事件も起こらないんだけど、
娘の心の中に、イラっとする、できごとが、
少しずつ、溜まっていくのが、丹念に描かれていく。
それは、油断してると見逃してしまいそうな、
小さなサインでしかスクリーンに出てこないんやけど、
思春期の娘にしたら、耐え難いほどのデリカシーの無さなんやろな。
父の友人は、元々デリカシーないやつっぽいんやけど、
父も「娘のことは何でも分かってる」な感じが、
友人以上に腹立つんやろな。
けど、表立っては、娘は文句を言わない。
その辺が「グッドワン」ってタイトルに繋がってるんやろ思う。
丁寧な心理描写も、おもろかったんやけど、
「このまま終わるんやったら、なんぼなんでも、
ちょっと単調過ぎるよな」と思ったくらいのタイミングで、
あの夜のひと言。
いきなり映画のトーンが変わって、緊張感に包まれる。
上手いなあ!
それまでの単調さゆえ、あのひと言が、
余計にズシンと響いたんやろなあ。
切れた娘の行動、すげえよく分かる。
でも、「やり過ぎたかな〜〜」と心の中で、
少し思ってる感じ、やっぱりこの娘、「グッドワン」なんやな。
その娘の行動を解い正すでもなく、
言葉にするでもなく、
「気持ち、分かったよ!」って言うかの如くの、あの終わり方、
すげーイカしてる!
あのワンシーンで、ワシ、この映画大好きになってしもた。
と、娘の行動中心に感想を書いたけど、
この映画、お父さんやお父さんの友だちの、
弱さや、辛さも、きちんと丁寧に描いている。
すごく公平で、知的な映画やなあ、思った。
これの予告編にも出てくるけど、
「アフター・サン」や、「スクラッパー」とか、
ここ数年、父と娘の映画に、名作が多い気がするなあ。

