昨日のサンボマスター・ライブの感想。
久しぶりのオールスタンディング・ライブでした。
すごいエネルギーに盛り上がりで、おっさんは圧倒され続けでした。
僕の世代にルースターズが、ローザ・ルクセンブルグがいたように、
少し下の世代には、ユニコーンやブルーハーツやニューエストモデル、
ミッシェルガンエレファントがいたように、
今の世代にはサンボマスターが必要なのだろう。
あえて言わしてもらうと、サンボマスターをたらしめているのは、
ボーカルの山口さんの声とロックンロールへのこだわりに思える。
ある意味すれすれで、一歩間違えば、世の中に凡百とある、
ヒット狙いの若者応援ソングと、それほど変わらない歌に
堕してしまう可能性をはらんでいる気もした。
そのギリギリのラインを山口さんの声とロックンロールがリアルに繋ぎ止めている。
当然今の時代を生きている山口さんにリアルなのは、
そういう歌が溢れている世の中だから、
歌詞に反映してくるのはある意味必然かもしれないが。
オリジナルと普遍は矛盾する言葉ではないと思う。
今まで誰も聞いたことのない歌詞であっても、
それが普遍的な力を持つことがあり、
それこそが、自分の創りだした普遍というものだと思う。
そのためには、自分の悲しみや怒りに向き合わなくてはならないと思う。
「歌で人を動かす」前に、
「自分をすら救えないかもしれない。でも、こう歌わずにはいられない」
という一種、諦めにも似た場所から、
自分オリジナルの普遍が生まれてくるのではないだろうか。
ポジティブになって、励ましたいって気持ちも、こんな時代だからわかるんだけど。
僕には励ましとかではなく素直に気持ちを歌った
『I love you & I need you ふくしま』が一番素直に届いた。
「I love you」「 I need you 」とか常套句を使わなくてもいいような気もしたが。
いいライブだったからこそ、敢えて苦言を吐くのがおっさんの役割だろう。
なんて職務に忠実なんだ。ワシは。