サカモトジャイ庵、山田やーそ裕、ナオユキ&とんちピクルス@Rockers。

大阪市民でありながら、初めて降りた駅「東部市場前」。
杭全(くまた)という地名も「難読地名」としての認識しかなかった。

そこで、こんなライブと出会うとは。

まず、坂本ジャイアンさんと山田やーそ裕さん。
ジャイアンさんのスティールパンが夏らしく、
やーそさんの7弦ギターは正確で心地よく、
「二人で中南米に連れてってくれるなあ」、
…と思ってたら、それどころではなかった。
この二人。

さすが、二人で4日も連続でライブをしてるだけある。
いや、4日でここまで行けるものなのか?
息の合い方が、たまらない。
ジャイアンさんのタメはスティールパン特有のものだと思うんだけど、
それにぴったり、やーそさんも合わせてくる。
聴いてるこちらには、その合い方が、ちびるほど、気持ちいい。
「また、ためてくれ〜〜!ジャイアン!!」と何度か心の中で叫んだ。

そして後半の激しいスティールパン、
とんちさんに「メタルかと思った」と言われたらしいが、
確かに、メタルっぽい硬質な音。
そんな音がスティールパンで出せるとは思わなかった。

客席にビンビン伝わるそのテンションを演者が感じないわけはない。
ナオユキさんは、いきなり、ワシの一番好きな、
キラーチューンのようなネタから始める。
「途中で息切れするんじゃないか」とハラハラしつつ、
ナオユキさんのいつもより、スピードの速いネタ回しに聴き入る。

何度か、素に戻ったフリートークをしたのは、
ナオユキさん自身、いつもと違う自分に気づいて、
ペースを確かめようとしたのかもしれない。
そういうギアチェンジは、何度かあったが、
ナオユキさんのテンションは変わらない。
…、というより、そのたびに、
テンションは上がって行ってる気がする。

気がつけば、一時間近く、ナオユキさんは喋り続けていた。
ワシの知る中では、ナオユキさんの最長かも。
あとにとんちさんが控えてなければ、
血管が切れるまで、続けていたのではないか。
それが、ずっと面白いのが、ナオユキさんなのだ。

そして、とんちさん。
ここまでかなり時間を使ってたので、
ナオユキさんからあまり休憩なく始めたが、
前二組にここまであおられた、とんちさんが、
普通でいられるわけはなかった。
最初こそ、ゆったりと始めたものの、
ナオユキさんに対抗するかのような、
お笑いチューンの連続。

ウクちゃんのトークもいつもよりタップリ。
いつもより切れがある。
ウクレレの曲が少なく、カラオケの曲が多かったのは、
酔ってたからなのか、高まったテンションが、
とんちさんの「踊り本能」に火をつけたからなのか。
音を消しても面白いくらい、とんちさんの踊りが
冴え渡っていた。

そして、ジャイアンさんとやーそさんを交えた演奏。
「夢の中で泣いた」で泣いた。
スティールパンのあの能天気にしか思えない音が、
こんなに悲しみもたたえた音だったなんて。
ウクレレに比べれば、ベースにすら聴こえるギターの低音が、
こんなに心をかきむしったり、落ち着かせたりするなんて。
何度も聴いたことのある曲が、
初めて聴いたときより、大きな存在感で、ワシを圧倒した。

ただ、しかし、今日はこんなにしんみりとは、終われない。
最後は、音頭調、みんなで揉み手系の手拍子しながらの「まんタッチ」。
やはり今日の最後は笑いが似合っている。

※ケータイが切れそうで、写真撮れなかったんで、
ナオユキさんのとこから無断拝借。
「濡れマンボ」のとんちさん絶叫シーン。

終わってから、出演者もみんな興奮している。
とんちさんが、ジャイアンさん&やーそさんをあおり、
ジャイアンさん&やーそさんがナオユキさんを奮い立たせ、
ナオユキさんがとんちさんを追いつめる。
理想的な好循環、
複数ライブの良さが、一番いい形で、現れた日だったと思う。

そして、ナオユキさんが言ってた「音の良さに痺れた。」という言葉。
ROCKERSのお店の方に、心から感謝します。

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