【ソウルメイト・イン・ソウル】⑦11月27日。

さて、最終日。
と言っても、14時40分の飛行機なので、観光してる時間はない。
昨晩良い子で、ぐっすり寝たワシは、
荷造りの前に、散歩がてらホテルの周りを歩き、
おかゆ屋さんで、アワビがゆを食す。
美味かったが、ちょっと味が薄かったので、
一緒に出て来た辛いチリメンジャコのようなものをかけて喰う。
大正解!!
たまらん美味さやった。

山ちゃんは、最後まで面倒を見てくれた。
ホテルまで迎えに来てくれて、
バス停まで一緒に歩く。
途中、李氏の高官なのだろうか、石像が集まってる一角を通る。
こんな像、老松町でも見かけたな、とふと思う。

バスまで時間があったので、世界遺産の敦化門を観る。
この色使い、屋根の形、やはり美しい。
日本人のセンスとは違うが、「何を美しい」と思うかは、
それぞれの国の歴史や文化の問題なので、
どちらが上とか下とかはないと思う。
それぞれのセンスを認め合ってこそ、
対等の付き合いができるのだと思う。

バスに乗り込むと窓から民族衣装を着た若い男女が、
西洋人に写真を撮らせてあげてたのが見えた。
山ちゃんの話ではああいう衣装のレンタルのお店があって、
それを着ていけば、世界遺産なども入場無料になるそうである。
いい制度だと思う。
建物と同じで、衣装にも民族の美意識や思想が現れていると思う。
それを認めない人は、他の文化圏の人からも認められないだろう。

バスから撮ったので、ぶれてるが、建物の壁も美しかった。
石積みの壁、門に向かって段差のついた壁、
機能的にはなくてもいいものにこそ、その民族の考え方が
現れているような気がする。

仁川空港に向かうバスは漢江を渡る。
地図で見ただけだが、漢江の最下流
河口の対岸は、もう北朝鮮らしい。
そんなにソウルから近いところに、いざとなったら自分の命を
脅かす存在がいる。
危機意識が日本と違ってるのは、当然のことやなあ。

空港で山ちゃんと最後の食事。
饅頭と冷麺のセット。
いろいろ副菜の付いてくるのは、韓国のスタイルらしい。
すっかり気に入った饅頭と、韓国冷麺を最後に喰えてよかった。

今度はいつ会えるかわからないけど、
お互い生きてりゃ、いつか会える。
そして、また気持ちの近いところで話ができるはず。
それは、ソウルなのか、福岡なのか、西成なのかはわからない。

飛行機は、しばらく漢江の下流に向かって、進み、
大きく旋回した。
もしかしたら、ワシの視界には北朝鮮が入っていたのかもしれない。
昨日山ちゃんに聞いた話を思い出していた。
キム・ジョンイル氏が実はフーテンの寅さんの大ファンだったという話。
キム・ジョンイル氏のことを政治家として、どうこう言ったり、
評価するほどの知識はないが、
革命家の息子として生まれ、
父が国家の指導者となり、それを継ぐ道しかなかった人生。
その人が、フーテンの寅さんが好きだったという話は、
少しほっこりするけど、それ以上に哀しく聞こえた。
いろいろな問題に遭うけれども、
曲がりなりにも好きなことができている自分は幸せだと感じた。

国としての韓国と日本の問題についても、
いろんなことを感じたのだが、
それは、まだ自分の中で、十分には消化されていないので、
ここで語ることはできなかった。
けど、ワシにとって、避けて通るべきではないと思う
この問題について、今回の旅行が、
後々大きな役割を果たしてくれると思う。

山ちゃん、ほんまに世話になってありがとう!!
また飲んで笑おうな!

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