松永希@ムジカジャポニカ 。

※最初に言っておきます。
希さんの表情がおもろかったので、似たような写真ですが、
残らず貼り付けました。
希さんファンは、ひとつひとつの違いをお楽しみ下さい。

なんか、ここんとこ、女性ボーカルづいてる。
今日は、ムジカで松永希さんのレコ発ライブだった。
新譜は既に聴いてて、素晴らしかったので、
早くライブを観たかったのだ。

ギターはアーリー・タイムス・ストリングス・バンドの今井忍さん、
鍵盤にパスカルズのロケット・マツさん、
サックスとクラはカセットコンロスのアンドウケンジロウさんという
安定&最高の布陣だ。

希さんの声と歌は優しい。
きっと、たくさん心に傷がある人なんだな、と思った。
だけど、傷つけば誰もが優しくなるわけではない。
その傷を牙に変えてしまう人もいる。
最近では、そういう人の方が多い気がする。
希さんは、きっと傷で、優しさを深めていく稀有な人なのだな。
そうでないと、ワシのこんな深いところまで、
声が届くわけがない。

歌う表情のひとつひとつが語りかける。
ただ言葉を追うのではなく、
希さんの中に、その曲を歌う理由や
その歌の持つ風景がちゃんとあるのだろう。
声ひとつで、そういう背景を感じさせる奥行きを作る。

そして希さんを支える三人の凄さ、
柔らかく、穏やかに、希さんの世界を、
内側からも、外側からも広げていく。
あゝ極上の音のお布団や。

おおbikkeさんの「君の名を呼ぶとき」や!
希さんの新譜で繰り返して聴いた曲。
哀しいけど、信じられないくらい美しい。
短編映画を観てる気分がした。

こんな話すると、すごく静かで
内省的な人のようだが、
ご本人は、よう酒飲んで、
のどちんこ見えそうなくらい
大きく口開けて笑う楽しい女性だ。
MCも岡山弁でまくし立てて、すごく楽しい。
しっとりした音楽とのバランスが抜群に気持ちいい。
和やかで、いいステージだ。

休憩時間、アンドウさんと嵐くんと話が出来た。
ちょっと嬉しいこと言って頂けた。
ありがとうー!

二部はロケット松さんと二人で始まった。
松松コンビ。
曲は「二人の心さえ」。
これアルバムで聴いて
「ええ曲やなあ」思ってたんやけど、
そうか!エノケンの曲やった!
エノケンさん、ほんま幅広いなあ。

続けてカバー。これはアルバム入ってなかったな、
西岡恭蔵さんの「グッドナイト」。
オリジナルも聴いたことなかったけど、
一発で好きになってしもた。
限りなく優しい曲だった。
ワシは、実は優しさがあまり好きではない。
優しさを意識した音楽って、なんかベタついた気がするからか。
ベタついた優しさって、
なんか見返りを期待してるように感じて、げんなりする時がある。
希さんと、このバンドの音楽は決してベタつかない。
無償の優しさ、人をそっと包み込むような。
気がついたら、そこにいるような。
子どもの頃、うたた寝したときに、
おかんがかけてくれたタオルケットの肌触りを思い出した。

希さんバージョンも西岡さんバージョンも見つからなかったので、
渡さんバージョンを。

希さんは、小笠原古謡との関係が深い。
デビューも小笠原古謡のバンドだったし、
このアルバムも小笠原で100枚以上売れたらしい。

アホな計算してみた。
小笠原の人口が平成30年4月1日現在で2,610人なので、
この勢いで全国で売れてたら、485万枚売れることになる。
宇多田ヒカルに迫るビッグヒットである。

その小笠原古謡のめっちゃ楽しい曲で会場温めておいて、
次は、やはり石田長生さんの小笠原古謡、
「タマナの木の下で」。
石田さんも小笠原に魅せられた方で、
その繋がりで、希さんとも親交があって、
最近出た石田さんのトリビュートアルバムに、
この曲で参加しておられる。

石田さんバージョンのYouTubeを見つけた。

そして、タイトル曲「声」。
原マスミさんが希さんに送った曲だそうだ。
原さんは、希さん曰く、
今や希さんの保護者のような方らしい。
その原さんが、いろいろあって、
歌えなくなってた希さんに送った曲。
これがまさに清らかな優しさの詰まった言葉。
人を動かすのは、ほんとは
こういう言葉なんじゃないかな、と思ったのは、
ワシが動かされたからなのだろう。

そして、周りの三人も、サラッとした肌触りの優しさで、
希さんを支えてる。
希さん、本当に、この三人を信頼してるんやなあ、
ベタついてないけど、解り合い、触れ合ってる四人、
ほんとに素晴らしい。

次の「彼方」も良かった。
今、ずっと聴いていたい、
そして明日も聴きたいと思う心地よさ。
そう言えば、ワシはしばらく、毎日のように
このアルバムを聴いていた。
毎日、聴いて飽きない音楽、
それが、希さんの本当にすごいところかもしれない。

最後は笑顔で、明るく希望に溢れた曲を。(タイトル忘れてもた)
うん、この表情も希さんらしい。

アンコールは、アルバムには
間に合わなかったらしいが、bikkeさんご希さんに作らはったという「春の日」。
もちろん、初聴。
bikkeさんらしく、優しく、凛々しい曲だった。
この曲が聴けて良かった。

ライブ後、今井さんとも、松さんとも、
アンドウさんと、じっくり話せた。
ええ感じで楽しく団欒してるところに、
借金取りが襲ってきた。
「橋本さん、3000円〜〜〜!」
そうなのだ。ワシが新譜を既に聴いていたのは、
希さんに「すぐにでも聴いてほしい。お代はライブの時でいいから」と
希さんに送りつけられたからなのだ。
だから、今日は、来ざるを得ないライブだった。
(まあ、送りつけられてなくても来るつもりだったけど)。
CD代で3,000円、チャージで3,500円、計6,500円の押し売り(笑)
近くでやり取りを見てたせい子さんに事情説明すると、
「ひゃっ!新しい営業やな!」て笑いながら驚いてはった。
希さんならではの天衣無縫な営業や(笑)
他の人が真似しても、ワシは釣られませんからね!(笑)

最後は、残った観客と、出演者四人で、せい子さん提供の
レバーパテ、きずしのカルパッチョ(どっちも絶品!)を頂きながら、
喋る方の豪快な希節を堪能した。
希さんは岡山出身、今回は、車でいらっしゃったらしいが、
今井さんによると「車内同じメンバーなのに、
西に行けば行くほど、希の岡山弁がきつくなるんだよなあ。
怒られてるみたいだった。」らしい。
いかにも希さんらしいエピソードやな。

楽しくて、楽しくて、帰れず、
気がついたら、ムジカの閉店時間がすぐそこだった。

Follow me!

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

CAPTCHA


トホホ

前の記事

客引きがスルーする。
トホホ

次の記事

電磁波と煎餅。