野球ボールから転がり出る思い出。
10年くらい前に亡くなった大好きだった後輩が
アメリカ土産にくれた野球のボールが実家にあった。
アホみたいに運動が好きで、アホみたいに素直で、
ワシが半分やっかみでつけたキャッチフレーズが
「健康のためなら、死んでもいい」。
ワシの言うこと、いつもむきになって反論してたのに、
そんなことだけ、あっさり聞きやがって。
アホか。やっぱり。
ジムトレーニングが好きで即物的で、トライアスロンやってたのに、
手応えのあるトレーニングばかりやって、瞬発筋しか鍛えなかったので、
トライアスロン初挑戦のジムに行ったことのないヤツに惨敗する、
きれいなアホだった。
別の会社に変わってたのに、
ワシが福岡に転勤したとき、
一番最初に福岡に会いに来てくれたのがアイツだった。
最期に過ごしたのは、柳川の川下りだった。
数日前、その写真を久しぶりに見つけた。
なんでアイツよりワシが長生きしてるのか、
アイツの綺麗な魂は、今どこにいるのか、
と思ったりした。
このボール見て。
まあいいか、今日は、そういう日だ。