萩原朔太郎 作詞、世田谷ピンポンズ 作曲「陽春」。
これ、好きやなあ!
とても、101年前の大正時代に書かれた詩やとは思えんなあ。
この春に、誰か、すごい詩人が書いた、と言われても信じてまいそう。
萩原朔太郎すげえ!
そして、これに、ちょっと古風なフォークソングにも聴こえるけど、
じっくり聴けば「今の歌やなあ」と思えるメロディーをつけ、
演奏して歌ってる世田谷ピンポンズさんもすげえ!
ああ、聴きたくなってきた!
スケジュール調べようっと!
あんまり詩が良かったので、
文字でもご覧ください。
【陽春】詩:萩原朔太郎 曲:世田谷ピンポンズ
ああ、春は遠くからけぶつて來る、
ぽつくりふくらんだ柳の芽のしたに、
やさしいくちびるをさしよせ、
をとめのくちづけを吸ひこみたさに、
春は遠くからごむ輪のくるまにのつて來る。
ぼんやりした景色のなかで、
白いくるまやさんの足はいそげども、
ゆくゆく車輪がさかさにまわり、
しだいに梶棒が地面をはなれ出し、
おまけにお客さまの腰がへんにふらふらとして、
これではとてもあぶなさうなと、
とんでもない時に春がまつしろの欠伸をする。
全部ええけど、ワシ的には
最初の一行と、最後の一行が、素晴らしいと思う。