池田慎リレー まとめ。
Facebookで池田さんがリレーしてる作品が全部素晴らしいので、
まとめて観れればええなあ、と思い作ることにしました。
現在4日目ですが、毎日、追加していくことにします。
【初日】う回路 玄関チャイム
めちゃくちゃ長いコードを編み込んでます。
チャイムを押して、屋内に鳴るまでに電気が、このコードをぐる〜〜〜っと
回って来るって想像するだけで、なんかおもろくなってきます。
【二日目】高級するめ
ワシの大好きな作品、きらびやかな刺繍入りの「高級するめ」。
ホンモノのするめに刺繍してはります。
実物は観たことないんですが、
匂いがけっこうするらしいっす（笑）
【三日目】パリの灯し火
本物のエッフェル塔と、自作のミニチュア通して電球を灯すという、
壮大にして、アホな作品（笑）
【四日目】デコレーション レジ袋
これもすごいっす！
白いレジ袋に白い刺繍で菊の御紋。
紋章の中でも、最も気高い菊の御紋というチョイス、
そして色目の上品さゆえに、より強く感じるユーモア。
「レジ袋が、なにお高く止まってるねん！」
「あの一家、御用達のレジ袋かい！」
みたいなツッコミを思わずしてしまいます。
それだけでもすごいんすが、3枚目の写真！
元々レジ袋にある緑の木や文字の部分。
菊の御紋と重なるところは、
同じ色で、さらに目立たないよう刺繍されてます。
見た目は、刺繍入りの白い袋に緑の印刷したみたいですが、
実際は一針一針、糸を変えて、
同じ色になるよう刺繍されてます。
池田さんの作品に通じる、素晴らしい発想、技術、根気が
ここにも観られます。
そして、池田さんの作品の最大の特長は、
その発想、技術、根気でできた作品が、
その要素も含めて、笑いに昇華されることやと思います。
美しいけど、おもろい。
素晴らしいけど、笑える。
作品が「どうだ！」って顔してなくて、
「受けた？」って人懐っこく聞いてくるのが、
ワシの大好きなポイントです。
だから「うん！うん！受けた！受けた！」と返しながら、
大笑いするのも、正しい鑑賞の仕方のひとつだと思うのでありました。
【五日目】「位置 ミカド」「位置 ポッキー」
今日のもすばらしいなあ。
ものすごい緻密な幾何学的計算されてるやろなあ。
ほんまに、発想、技術、根気、どれひとつ欠けても
到達できない作品やと思います。
なんとなく、バウハウスの生徒たちへの課題「空間の習作」を思い出した。
MIKADOはフランス中心に発売されてるポッキーのヨーロッパ名。
そう言えば、フランスにMIKADOってバンドあったなあ、
昔好きやったなあ、とかいろんなこと思い出した。
今日も、池田さん、ありがとうございます！
今日のもいいなあ！
お札で作った段ボール箱。
これ、展覧会では新聞紙でワークショップまでやってはりました。
段ボール構造って、意外と単純なのにびっくりしたけど、
その単純な構造ですごく強度が増すことにもビックリしました。
あと旧五千円と旧1万円の聖徳太子ふたつで、
この作品がコンプリートされるなら、
クラウドファウンディング協力いたしますよ！！
「見返りに作品くれ！」とは申しません！
【七日目】流体力学プラスティックトレー
トレーの模様をずらして刺繍した作品。
重ならないところは白で、重なるところはその色で。
シンプルだけど、緻密な計算で、丁寧に仕上げられてますね〜。
お弁当屋さんとかでよく見かけるトレーが、
１０段階くらいレベルアップして、
美術館に飾られてるような高級絵皿の風合いに。
こういう茶目っ気、楽しくて、好き！
2枚目の撮影：林嘉一さん
【八日目】インターバル
１台のラジオが真っ二つに。
その間を、レース編みのように織られた真っ赤なコードが
繋いでて、実際にラジオが聞けるそうです。
全然実用的ではないのが面白い。
池田さんの作品は、素材が日常的なものなのに、
解釈を変えることで、アートになってるのが
面白くて、そこがたまらなく好きです。
それにしても、このコード、実際は、どれくらいの長さなんやろか。
【九日目】ふわふわガバメント
コルトのガバメントって拳銃の部品を布地で作ってます。
これ実際の大きさを正確に拡大してるらしく、
組み立て可能なんです。
まだ制作途中らしいですが、
当時完成してた部品での組み立てショーを
去年かな？西中島の海月文庫で開催して、
それを観に行ったのが、ワシが池田慎さん作品を実際に観た
初めての機会でした。
硬いものの象徴である拳銃を柔らかいもので作る、
しかも「ガバメント」には「政府」の意味もある。
そこに、なんとなく暗喩もある気がして、
いろんなユーモア感じて、
池田慎さん作品に夢中になりました。
部品全部揃ったら、また合体ショー、やって欲しいです。
【十日目（最終日）】パスポートマスク１
新作です。めっちゃタイムリーな作品。
日の丸にも見えますが、菊の御紋です。
一時期、相当な値段で取引されてた使い捨てマスクのようです。
そこに、菊の御紋、なんかブラックなユーモア、感じます。
刺繍の糸を後ろに残してるので、
こんなに膨大な糸でできてるんやなあ、
と、改めて、その緻密さに驚きました。
これ、実用化したら、街宣車関係の方に
バカ売れするんやないでしょうか。
１０日間、楽しませて頂きました。
ありがとうございました！
