キース・ヘリング展@兵庫県立美術館。

こないだ木曜、「あ!もうすぐ終わっちゃう!」と焦って、
兵庫県立美術館にキース・ヘリング展、観にいって来た。

いく途中の電車で、ふと気づく。
危ない!!
この缶バッジ、つけたまま、
行くとこやった。

ついてから、「ああ、やっぱりこの美術館、嫌いやわあ」思ったんですが、
そのことは、別のブログに書いたので、
ここでは、展覧会のことだけ書きます。

改めて「やっぱりすごいなあ、この人」と思った。
アンディ・ウーホールがやろうとしてた、アートの開放、
美術館や、金持ちだけのものという場所からの解放を、
本当の意味でやり遂げたのは、この人が最初なんじゃないか、と思った。

そして、持たざる人を含め、すべての人に解放された、
ポップなアートの力を、ちゃんと分かってて、
アートで世界からすべてのバリアをなくそうと、
本気で思って、作品を創り続けたことにも、凄みを感じた。

「無知は恐怖 沈黙は死(Ignorance=Fear. Silence=Death)」という作品。
これ、ほんまに今の時代へのメッセージと考えても、全くズレがないなあ。
「見猿聞か猿言わ猿」という日本の諺、知ってたんですかね?

ナチスのピンク三角形のことも踏まえた上での、
エイズ予防啓発運動団体のポスターにも感心した。
エジプト美術の影響ってのは、なんとなく感じてたけど、
ほんまにいろんなことを勉強して、
それを、きちんと作品に反映させてる人なんやなあ。

日本のことも、相当、好きやったようで、
きちんと自分が大事に思うところで、
作品を遺してくれてる。
この平面的な作風からして、エジプトだけじゃなく、
アウトプットはかなり違うけど、
日本にも興味持ってはったんやないか、
と思ってたので、なんかスッキリした感じがして、嬉しかった。

珍しいドローイング作品、
なんとなく、造形的にはピカソ、色使い的にはマティスっぽい気がした。
ポップアートということで、異端的に観られたかもしれないけど、
100年後くらいには、正当な美術界のメインストリームとして、
位置付けられてるかもしれんなあ、思った。

最晩年の作品。
今までにない、柔らかい線、非幾何学的な筆跡を残すような作品やなあ。
もう少し生きてはったら、どんな作品描いたやろうと、
思ってしまう画風の変化やった。
ほんまに今更ながら、惜しい才能でした。

撮影禁止やったんやけど、
最後のコーナーに、来日した時の展示があり、
そこで、ホコ天で踊るラッパーたちの
ヒップホップダンスとのコラボ動画があって、
むっちゃ面白かった。
たぶん初期のブレイクダンスやと思うんやけど、
ホコ天で踊る日本の若者たちの横で、
道路に描きまくるキース・ヘリング。
ほんまに楽しそうやった。
で、日本の若者たちが、ほんまに普通で、おもろかったな〜。
あの子達、今どうしてるんやろうか。

キース作品とお土産で買ったグミと、カニコーセン缶バッジ。
奇跡のソックリさん!

ではないか。

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