3人それぞれのダーティー・オールド・タウン、みんなの橋の下。

まったくもって奇跡の時間だった。
橋の下、二日目深夜。

予定では、この会場にいるのは、良元優作さんだけ。
しかも、優作さんの出番はタイムテーブルでは初日だったので、
二日目のこの時間、いなくて、何の不思議もない。

なのに、居て、演奏している。
しかも両横にいるのは、今年は橋の下に出ない予定だったのに、
ぽっかり一日空いて、居ても経ってもいられなくなって
橋の下に向かった夜のストレンジャーズの三浦雅也さん。
そして、今回観客としても橋の下初体験で、
「すごい祭ですね!」と感激していた踊ろうマチルダさん。

これだけの人を、集めてしまうのが、橋の下の力だ。
そして、この三人のライブが、突如始まってしまうのが、橋の下の凄さだ。
(本当は「突如」という簡単な言葉では片づけられない
関係各位のギリギリの調整があるのだが。)

そして、三人がひとつの歌を交代で歌った
ワシの好きでたまらない「ダーティーオールドタウン」だ。
優作さんは鈴木常吉さんの訳バージョンを。
踊ろうマチルダさんは、原詩の英語バージョンを。
三浦さんが歌うのは、三浦さんが訳したバージョンなのか、
かなり元の詩に忠実な訳だった。

このたまらないような時間を、映像で残してくれてる人がいた。
ものすごく頭に焼きついてるとは言え、
やはり繰り返して観られるのは嬉しい。
そうそう!観て思い出した。
この曲とハーディー・ガーディーの相性の良さにビックリしたのだ!
ハーディー・ガーディーは踊ろうマチルダさんが演奏してる楽器、
押さえた弦をハンドルに繋がるホイールでこすって音を出す。
ドローン音という同一音程をずっと出す弦もあるので、
同じくドローン音を出すバグパイプに少し似た響きがある。
この曲の故郷、アイルランドと繋がるのも、ようわかる。

三人三様の「ダーティーオールドタウン」。
どれも素晴らしい。
そして、この三人の楽しそうなこと。
この三人でやれる、橋の下でやれる、機嫌のいい酔っ払いの前でやれる、
そして、この曲をやれる。
いろんな思いが重なって、この奇跡的な空気と、演奏が生まれてるんだろう。

これを天国と呼ばなければ、ワシの中に天国はない。
ほんまに、この場所にいられたことを心から感謝する。

あのときは、嬉しくて、ニコニコ笑いながら聴いてたこの演奏だが、
今、この動画を観ると、涙が溢れて仕方ない。

つまり、そういうことなのだ。
既にこの瞬間は、「楽しくてたまらない今」ではなく、
「戻りたくてたまらない思い出」になってしまったのだな。

だから、ワシは来年また「新しい今」に会いに、橋の下に行くのだろう。

こちらの方もイエー!三つ巴ダーティーオールドタウン。#三浦優作釣部#続橋の下の奇跡

鷲野貴弘さんの投稿 2018年6月2日土曜日

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