実験室の夜@ハードレイン。

昨日は、ハードレインで「実験室の夜」。
お題をテーマにした新曲を含む3曲を披露するイベント。
ワシは、なんか生焼けと言うか、
生乾きな感じの曲の聴けるこのイベントがわりと好き。
なんか剪定前の植木を見てるような気分になる。
カニコーセンさんの名曲「浜辺の暮らし」も、
このイベントの「DHA」がお題で生まれたし、
田渕徹さんの高校時代の一人体操部の歌も、
松井洋介さんの琵琶湖の近くの町の歌も、
このイベントで生まれたワシの好きな曲だ。
今回のお題は「マリアンヌ」と「台風」。

まず、トップは主催の加納良英さん。

マリアンヌをテーマに長い曲を披露。
ヨーロッパっぽい気もするし、70年代の青山あたり、
アートな気分が芽生えた頃の雰囲気な気もするデカダンな曲でした。

内田修人さんもテーマはマリアンヌで。

初めて聴いたけど、長身でごつい体のわりに繊細でメロディアスなムード。
なんとなく「男スザンヌ・ベガ」な感じでした。
終わったとたんにカニコーセンさんと「ええマリアンヌでしたなあ」と
おっさんくさい感想をもらしました。

松井洋介さんはいつも課題発表されるとすぐ曲を作って、
他のライブで演奏してからこのイベントに来るので、完成度が高い。

今回初の台風をテーマにした歌でした。
けど、印象に残ったのは前から好きだった「友だちの歌」サビのところ、
なんか倍音が混じって聴こえる。
気のせいかと思ったが、2番でも3番でも聴こえた。
古謝美佐子さんを聴いててもときどき感じるのだけど、
そういう特殊な声なのだろうか。

これまた初めての市村マサミさん。今回の一番の収穫かもしれん。
おもしろくて聴き惚れてしまって、写真撮るのを忘れてました。
市村さんはマリアンヌ、台風と両方のテーマの新曲をつくってきてはりました。
なんかメロディーや転調の仕方が奥田民生っぽくて、
生理的に気持ちよかったんやけど、
そういうのがメロディーセンスってもんなんかな?

カニコーセンさんはマリアンヌで2曲と台風で1曲。

マリアンヌのうち一曲は森鴎外の娘がマリとアンヌだったことからの、
「マルマルモリモリマリアンヌ、マルマルモリモリモリオウガイ」つー歌詞に
「高瀬川」のフレーズをセリフでぶっこんだ「マルマルモリモリ高瀬川」。
どうせ、カニコーセンさん流の法螺だろうと思ってたら、ほんまの話でビックリ!
森鴎外の子どもって、みんなキラキラネームやったんやな!

台風の方は、 ビリーブラックの
「ザ・ミルクマン・オブ・ヒューマン・カインドネス」から
着想を得た「ミルクマン・オブ・ヒューマン・サッドネス」。
台風の日に牛乳配達する人の歌でしたが、結構切なさが漂ってて、
名曲になる予感たっぷりでした。

田渕徹さん「月の下のマリアンヌ」。

まさかのインスト!これは反則に近いけど、確かに月の下にマリアンヌが
いそうなメロディーでした。最後にひとこと「マリアンヌ」!
終わってからカニコーセンさんが「ワシやったら、最後に入れないけど、
あれが田渕さんらしい優しいとこなんでしょうな」ゆーてはった。
ワシもそう思う。
台風がテーマの曲も発表しました。タイトルは「日常」。
台風のような特別な日があって、照らし合わせるように日常が見えてくる。
なるほどなあ、と感じました。
おまけで、ありもんの曲の「君」を「マリアンヌ」に変える荒技も。

最後は、ピアノの弾き語りでタマコさん。

初めて聴きましたがすごくかわええ感じでした。
「ム口な風と書いて台風」。普段は無口なのに、
突然キレると暴風雨のようになる女の子の歌。
女性らしい可愛い視点やなあ、とおもいました。

終わってみれば、マリアンヌ6曲、台風5曲で、
僅差ながらマリアンヌが過半数。
圧倒的に台風やと思ってたので、ちょっと意外。
けど、カニコーセンさんが言ってたように、
台風だとどうしても切り口が似てくる、っていうこともあるんやろな、
と思いつつ、
観客で来てたヘアンナケンゴくんに連れられてJOKEに流れたのでした。
カニコーセンさんや、加納さんも来て、
楽しかったおかげで、本日きっちり二日酔いでございます。

3年前の思い出。
この時、市村くんと初めて会ったんやな。忘れとった。
カニコーセン くんの「マルマルモリモリ高瀬川」と
「ミルクマン・オブ・ヒューマン・サッドネス」、
田渕くんの「月の下のマリアンヌ」、「日常」、
もう一回聴きたいな。ご両名、よろしくお願いします!
(20191013記)

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